マーク金井の試打インプレッション

キャロウェイゴルフ FT-9 ドライバー

2009/06/23 00:00

打ってみると?

試打クラブは10度Rと9度S。どちらもヘッドタイプはニュートラル。シャフトは純正(スピードアクシスMT50)のRシャフト。ワッグルするとかなり軟らかめ。振動数も226cpmと低めだ。シャフト手元側と先端側が軟らかい。SはRに比べると手元側のしっかり感があり、振動数も248cpmとやや高めだ。長さはヒールエンド法計測で44.75インチ、バランスはどちらもD1.5。クラブ重量はRが300.7gでSが300.8g。

長さを考えると今どきのアベレージ向けドライバーの中では中間的な重量だ。ヘッドスペックに目を転じると、フェース向きはどちらもフック。10度表示が0.75度フックでリアルロフトが約12度。9度はなぜか10度よりもフックフェースの度合いが強く、フック1.度でリアルロフトが約12度もあった(すべて実測)

まずはRから試打。シャフトの硬さに合わせ、ヘッドスピードを40m/sぐらいで打って見ると・・・ボールがぐんぐん高く上がる。リアルロフトが多いことに加え、シャフトのしなり戻りも影響しているのだろう。オートマチックにヘッドがアッパー軌道になって、出だしから高さが出ている。スピンはそれほど多くないが、とにかくよく上がる。弾道計測機で調べると打ち出し角は16~17度。スピン量は2400~2800回転と多すぎず少なすぎず。

9度Sに持ち替えても、球の高さは変わらず。リアルロフトが変わらないから当たり前と言えばそれまでだが、高く打つのがやさしく低く打つのが難しいドライバー。ヘッドスピードを45m/s以上に上げた時は、ややダウンブローに振った時、球の高さがちょうど良くなり、飛距離も出た。

試打して心地良さを感じたのが打感とミート率。インパクトでフェースがボールに食いついた直後に、ボールが力強く弾き出される。音とボールの飛び出し方のバランスが良い。そしてスイング中、ヘッドの挙動が安定しているから、少々タイミングが狂っても打点位置が変わらない。フェース中央で捕らえやすいから、安定して飛距離を稼げるのだ。

シャフトについては、Rは切り返しでシャフト手元から中間部分が大きくしなり、ダウンからインパクトにかけてはシャフト先端のしなり戻りが大きめ。トルク感があるシャフトなのでヘッドスピードを上げると挙動がややトリッキーになるが、ゆっくり振ると、シャープにしなり戻り、捕まった高い球を打ちやすい。Sは硬さがあってしっかりしているが、こちらもトルク感がある。このおかげで、振動数の割にはしなりを感じやすく仕上がっている。

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