マーク金井の試打インプレッション

ダンロップ スリクソン ZR-30 ドライバー

2008/10/21 00:00

構えてみると?

弾道計測器アキュベクターで計測開始。フェースセンター付近で捕らえると、打ち出し角は14~15度。バックスピン量は2500回転台と中弾道になった。

体積は425CC。同時期に発売された兄弟モデルのZR-800と比較すると、ZR-30は体積が一回り小さい。加えて、ヘッド後方も下がっておらず塊感が強いからだろう。アドレスすると体積よりも小さく感じる。スイートエリアを広げることよりも、重心距離を短めにして「操作性」を高めたい意図が強く窺える。

そして上から見ると、クラウン部分はトウ側よりもヒール側の張り出しが大きい。ヒール側を膨らませると重心アングルが大きくなりやすいが、ZR-30も見た目通りだった。ヒール側が膨らんでいないZR-800の重心アングルが18.5度だったのに対し、ZR-30は22.5度。数値自体は今時のドライバーの平均的なモノであるが、ZR-800と比較するとヘッドを返しやすく仕上がっている。

フェースの厚みは約56ミリ。ヘッドが小ぶりなのでディープフェースに見えてしまうが、実際はそれほどディープではない。分厚すぎず薄すぎず、バランスが非常に良い。ソール形状もガラッと異なる。ZR-800は凸凹感が強いが、こちらはツルッとした形状でデザインもシンプル。フェース側のトウ&ヒール部分にウエイトが配置されている。装飾的な要素が強い感じがするが、前側に余剰重量を配すると、「重心が浅く、低く」なって、低スピン弾道を打ちやすくなる。

操作性が高いヘッド形状で、低スピンが打ちやすい重心配分。ヘッドを見る限り、ZR-800とZR-30はまったく逆のタイプ。実際の性能もどれだけ異なるのかじっくりテストしてみよう。

(長さは「ヒールエンド法計測」。リアルロフト、バランス、振動数、ライ角、重心アングルは実測値)

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ダンロップ
発売日:2008/09/13 オープンプライス