マーク金井の試打インプレッション

クリーブランド ランチャードライバー(2009年モデル)

2009/10/20 00:00

打ってみると?

試打クラブは10.5度と9度。シャフトはどちらも純正のS(グラファイトデザイン社製 LS01)。日本仕様専用シャフトで、ワッグルするとシャフト中間部分が大きめにしなる。振動数は249~252cpm。トルクが5.3kgと多めなことも相まってSにしては軟らかい。長さはどちらも45.25インチ(ヒールエンド法計測)。クラブ重量は302.7gでバランスがD1.5。

ヘッドスペックは、10.5度のリアルロフトは13度でフェースアングルは+0.75度。9度はリアルロフトが11.25度でフェースアングルは+2度。どちらも見た目通りリアルロフトが多め、そしてフックフェースになっている。

まずは10.5度Sから打って見た。「カキン」と高めの金属音とともに、ボールはグングン上がっていく。リアルロフトが多いのに加え、シャフトも影響しているのだろう。ヘッドがアッパーに動いてくれるので、3Wを打ったかのようにボールが高く打ち出される。そして弾道は軽いフェード。重心距離はかなり長そうだ。ヘッドの返りが実にゆっくりしている。フックフェースだが見た目ほど捕まらず、左右に曲がりの少ない弾道が打ちやすい。

球筋は「高打ち出し」でスピンはやや多め。フェースセンターで捕らえると、2800~3000回転ぐらい。ヘッドスピードが遅めでもキャリーを出しやすい。スピンを2500回転以下に減らすには、ややインサイドからヘッドを入れ、フェースのトウ寄り上側で捕らえる技術が必要だ。

9度に持ち替えても印象は変わらず。こちらもリアルロフトが多めなので、ボールが楽に上がってくれる。高く打つのがやさしく、低く抑えた弾道を打つのが難しい。そして、どちらにも共通しているのがスイートエリアの広さ。ミスにヒットに強く、打点がブレても左右に曲がりづらい。クルマに例えるならば大型トレーラー。小回りは利かないが(球筋は打ち分けづらいが)、直進性が非常に高い。左右の曲がりをとにかく抑えたい人には、相性がいいドライバーである。

シャフトは中間部分のしなりが大きく、ダウンからインパクトにかけてはゆったりしなり戻る。叩きにいくとシャフトが若干遅れるので、左のミスが出づらい。また、しなりを感じてゆったり振り下ろすと、シャフトのしなり戻りを利用してボールをつかまえられる。

クラブを計測してみると?≫
1 2 3 4 5
クリーブランド
ヘッドの大きく安心感抜群
発売日:2008/10 オープンプライス