テーラーメイド バーナー スーパーファスト ドライバー
打ってみると?
試打クラブはロフト9.5度。シャフトは純正の「FUBUKI 50」のS。9.5度表示でリアルロフトは11度。フェースアングルは+1度。アドレスするとフェースがほんの少し被ってみえる。シャフトはアベレージゴルファーを意識しているようで軽くて軟らかい。ワッグルすると中間部分から先端部分にかけてしなるのが感じ取れる。振動数は249cpm。クラブ重量は287.1gでバランスはD5。長さは実測で46インチ。グリップがかなり薄い。長さだけでなく、グリップ重量がかなり軽いこともバランスヘビーなのに影響しているようだ。
アイアンでウォームアップ後、「バーナースーパーファスト」に持ち替えて打ってみると・・・「パシューン」と心地良い金属音とともに、ボールが勢いよく飛ぶ。フェース面の大きさを上手く生かし、ルール適合ながら弾きが非常に良い。長尺効果でヘッドスピードの上がりっぷりが良く、軽めにスイングしてもヘッドスピードが45m/sを楽に超えた。
ヘッドスピードを46m/sぐらいに上げて打って弾道計測してみると、ヘッドスピードの上昇に合わせてボール初速も出ている。スピンも少なめ。フェース中央よりもほんの少し上で捕らえると打ち出し角が15度前後で、スピン量が2200~2600回転。ラフからフライヤーを打った時のように、棒球が打ちやすい。ディープフェース効果で、有効打点距離(スイートスポットからフェース上端までの距離)が長そうだ。メーカー側の意図通り、低スピンで飛ぶ弾道がオートマチックに打てる。
直進性の高さも文句なし。ややフックフェースだが、普通に打つとストレートから軽いフェード弾道。慣性モーメントが大きいのだろう。打点位置が左右にブレても、そんなことお構いなしにストレートに近い弾道で飛んでくれる。クルマに例えると「大型トレーラー」。ハンドルを切ってもヘッドが俊敏についてこないのだ。ドロー、フェードを打ち分けるのには適さないが、直進性を求める人には理想的なドライバーだ。
「バーナースーパーファスト」に作られた「FUBUKI 50」は、切り返しで中間部分のしなりが大きく、しなり戻りのスピードはややスロー。そしてトルクが大きい。ミスヒットするとインパクトでヘッドが大きくねじれるのが手に伝わる。だが、ヘッドがねじれる割りには球はねじれない。
重心距離が長く、ヘッドのターンがゆっくりなのでアウトサイド・イン軌道のスライサー向きではないが、飛び指数はかなりのモノ。ヘッドをインサイドから下ろせる人、そしてフッカーにとっては、飛距離を稼げるドライバーであることは間違いない。