マグレガー マックテック DS101 ブルードライバー
打ってみると?
試打クラブは9度のS。シャフトは純正の「DS3942F」モトーレのロゴが入っているフジクラ製だ。リアルロフトは10.75度で、フェースの向きは+0.5度。アベレージ向けドライバーにしては、スクエア感が強く方向性を出しやすい。
シャフトはワッグルすると中間から先の部分がグニュっと大きくしなる。振動数は237cpm。ヘッドに比べるとシャフトはかなりソフトだ。Sと表記されているが実質的にはR相当である。長さはヒールエンド計測で、45.25インチ(メーカー値は45.5インチ)。クラブ重量は283.3グラムでバランスはD2.5。総重量は軽いが、ヘッド重量が標準で196g。ヘッドが重めなのが影響してバランスがやや重めだ。
シャフトの硬さに合わせて軽めにスイングしてみると・・・カキーンと高めの金属音。高く舞い上がるというよりは、放物線で前に前に飛んでいく。ストレートボールを意識してスイングするとストレート弾道。ボールの飛び方はニュートラルで、ダウンからインパクトにかけてヘッドがゆったり返るタイプだ。マックテックと言うと「スライサー御用達」というイメージを持たれがちだが、少なくともこの9度に関しては、スライサーへのお助け要素は控えめだ。
弾道を分析すると初速とスピン量の数値がいい。重めのヘッドの影響で軽量ドライバーにありがちな当たり負け感がなく、実際にボール初速も出ている。芯を喰った時のスピン量は2100~2700回転。キャリーだけでなく、ランも出やすい。
続いて、ソール前後のネジを入れ替えて打ってみた。前に10g、後ろに3gを入れて打つと、さらにスピン量が減って強い弾道。前側に重たいモノをセットすることで重心が浅くなり、ボールの打ち出し角度も少し低くなった。球を低く打ちたい時には、こちらの方がイメージ通りの弾道が打ちやすい。ただし、この重量配分だとフェース側の重量が増す分だけ、球を上げるにはパワーが必要になってくる。
純正シャフトの「DS3942F」は、振動数通り、Sにしてはかなり軟らかめ。切り返しでは、シャフトの中間部分がグニャりとしなり、ダウンからインパクトにかけてゆっくりしなり戻る。粘り系の先中調子でタイミングが取りやすい。トルクも適度にあるので、スイングが不安定な人にも扱いやすいだろう。
クラブ重量はかなり軽いが、ヘッドがそれなりに重いので力強くボールを飛ばせる。捕まり具合は限りなくニュートラル。スライスを軽減させたい人にはやや物足りなさもあるが、ヘッドの重さと低スピン弾道で飛距離アップを狙えるドライバーだ。