マーク金井の試打インプレッション

キャロウェイゴルフ RAZR HAWK TOUR ドライバー

2011/03/15 10:00

打ってみると?

試打クラブはロフト9.5度。シャフトは純正のスピード55(S)。9.5度表示でリアルロフトが10度。フェースアングルは-1.5度。アドレスするとフェースは少し開いた感じなのに加え、今どきのドライバーの中ではライ角はフラットだ(計測値は57度)。構えただけで、捕まりを求めるスライサーよりも左のミスを嫌うフッカー好み。シャフトは軟らかめの設定で、ワッグルすると先端だけでなく、手元から中間のしなりも感じる。振動数は244cpm。クラブ重量は306.1gでバランスはD2。長さは実測で44.75インチ。

まずはシャフトに合わせてヘッドスピード43m/sぐらいから打ってみると・・・「スパン」とやや鈍い金属音とともに、ボールはゆっくり飛び出してネットに突き刺さった。FTツアー同様、落ち際まで球の勢いが衰えない感じで飛んで行く。球筋的には、ストレートを打つつもりで軽いフェード。フェース向きがオープンなことに加え、ヘッドも返りづらい。見た目は重心が深そうだが、実際はそれほど深くない感じがする。FTツアーに比べると少し捕まった球が打てるが、基本的には捕まり過ぎないドライバーだ。

つづいてヘッドスピードを45m/sぐらいに上げて打つと・・・リアルロフトが少なめなことに加え、インパクトゾーンでヘッドはアッパーに動きづらい。打ち出しは中ぐらいで、吹き上がらない球がオートマチックに打てる。FTツアー同様、低重心感があってスピン量は少ない。いい感じで捉えるとスピン量は2200~2600回転と理想的。ラフからフライヤーを打った時のような弾道がオートマチックに打て、キャリーだけでなくランもしっかり出てくれる。非力な人にはボールが上がり切らない怖さもあるが、吹け球に悩むハードヒッターには、無駄なスピンを確実に減らし、飛距離を伸ばしていきやすい。ただし純正シャフトは、ヘッドスピードを46m/s以上に上げていくとやや物足りなくなってくる。

操作性は見た目よりも良くて、インサイドからあおって打てばフックが打てるし、アウトサイド・イン軌道でカットに打てばスライスが打てる。FTツアーに比べると挙動はシャープではないが、ヘッドの操作性は高い。オートマチックに真っ直ぐ打つことよりも、球を左右に曲げたくなるタイプだ。オープンフェースでフラットなライを考慮すると、オートマチックに低スピン弾道を打ちたいフッカーと非常に相性が良いドライバーである。

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キャロウェイ
ツアープロが求めた強い弾道を実現 最適スピン量で飛ばすRAZA HAWK ドライバー誕生
発売日:2011/03/03 オープンプライス