マーク金井の試打インプレッション

テーラーメイド R11 ドライバー

2011/03/29 10:00

打ってみると?

試打クラブはロフト10.5度。シャフトは純正のモトーレ55のSR。10.5度表示でリアルロフトが13.5度。フェースアングルは-1.25度(すべてノーマルポジション)。アドレスするとフェースが少し開いた感じなのに加え、フェース面がしっかり見える。ドライバーというよりはロフトが立った巨大なスプーンすら感じる。アスリート向けにしては予想外にロフトが多い。

シャフトもSRは軟らかめの設定。ワッグルすると手元から中間のしなりも感じ取れる。振動数は239cpm。クラブ重量は307.4gでバランスはD1。長さは実測で45インチ。

シャフトに合わせて軽めに振ってみると・・・「パシュン」という控えめな金属音とともに、ボールは高く飛び出した。ストレート弾道を打つつもりで強めのフェード。フェース向きがオープンなことに加え、ヘッドがターンする感じが手に全然伝わってこない。ヘッドの挙動としては捕まり過ぎりを抑えたい意図を強く感じる。

ヘッドスピードを45m/sぐらいに上げて打っても、ヘッド挙動は変わらず。捕まる感じは手に伝わらない。意図的にインサイドからあおって打ってもチーピンが出づらい。ハードヒッターが引っかけを気にせず叩けるドライバーだ。

純正シャフト(モトーレ55)のSRは、切り返しで手元がしなり、ダウンからインパクトにかけてゆっくりしなり戻るタイプ。ヘッドだけでなくシャフトも左に行きづらく仕上がっている。

操作性は見た目よりも良くて、インサイドからあおって打てばドローが打てるし、アウトサイド・イン軌道でカットに打てばスライスが打てる。挙動はそれほどシャープではないが、ヘッドの操作性は高い。球を左右に曲げたい人にも扱いやすく仕上がっている。

弾道調整機能をフルに使うと、捕まりを大幅にアップさせることが可能だが、ヘッドの基本的な挙動は「左に行きづらい」「ヘッドが返りづらい」。この特性を考えると、スライスに悩むゴルファーよりも、左のミスを嫌うフッカーと相性が良いドライバーである。オートマチックに低スピン弾道が打てるので、ハードヒッターやスピンが多い人には、飛距離を伸ばせるドライバーだ。

クラブを計測してみると?≫
1 2 3 4 5
テーラーメイド
3Dチューニングドライバー
発売日:2011/03 オープンプライス