PING G10 ドライバー
打ってみると?
試打クラブは10.5度の純正Sシャフトと、9度のプロフォース V2ハイロンチのSシャフト。長さは45.5インチ。総重量は純正Sシャフトが306.3グラムでプロフォース V2ハイロンチ装着が314.6グラム(いずれも実測)。市販ドライバーの中ではやや長めで、重量もやや重め。非力なシニア層ではなく、30~50歳ぐらいのアスリート指向に扱いやすいスペック。シャフト硬度の目安となる振動数は純正Sが246cpmで、プロフォース V2ハイロンチのSが265cpm。フレックスは同じSであるが、後者の方が1フレックス以上硬い仕上り。
まずは10.5度の純正Sから打ち始めると、何発打っても高弾道。リアルロフトが12.5度と多めなのに加え、シャフトも影響しているようだ。インパクトゾーンでフェースが上向きになりやすく、3Wで打ったように球がグングン上がる。スピンも適度に入るタイプなので、球の浮き上がり感が強い。弾道計測してみると、フェースセンターで捕らえるとスピン量は3000回転前後。アスリート向けドライバーだが、重心はやや高めなのだろう。
打点位置を変えて打ってみても、重心がやや高いことが証明された。フェースの下側で捕らえるとスピン量が一気に増えるが、ドロップ球覚悟でトウ寄り上側でヒットすると、飛びの理想スピン量に近づく。打出し角は15~16度、スピン量は2200~2400まで減り、キャリーとランで距離を稼げた。
ロフト9度のプロフォース V2ハイロンチに持ちかえても印象は変わらず。こちらも、やや厚めにヘッドを入れるとスピンが適度に減って、理想的な弾道で飛ばせる。言い換えると、フェース中央で捕らえるタイプよりも、フェース上部で捕らえるタイプの人が使った方が、飛距離アップを期待できるドライバーだ。
スイートエリアは見た目通り。打点が左右にバラついてもエネルギーロスが少ない。ミート率に不安を抱える中級者でも距離のバラつき、方向性の乱れをクラブが抑えてくれる。