三菱レイヨン ディアマナ X
打ってみると?
シャフト試打で使うヘッドはテーラメイドのR11。シャフトが脱着出来るタイプなので同じヘッドでテストできる。ロフトは表示9度で、リアルロフトが10度前後だ。ワッグルしてみると振動数よりもハードに感じる。ヘッドを左右に揺らすと手元側が少ししなるだけ。中間部分が硬いのが手に伝わってくる。
実際に打ってみてもフィーリングは変わらない。切り返しで手元側が少ししなり、ダウンからインパクトにかけてはシャフト全体がスピーディーにしなり戻る。シャフト中間部分が硬く、典型的な弾き系だ。バネ性が強く、挙動に遊びが極端に少ない。しなってからしなり戻るまでのタイムラグがほとんど無く、しなり戻るスピードも速い。ハンドルにまったく遊びがないレーシングカーのような機敏さを感じるシャフトだ。これまでのディアマナシリーズは適度なトルク感があったが、ディアマナXはトルク感(ねじれ感)を抑えている。ミスに対する許容範囲を広げることよりも、シャープな挙動にこだわって作られたシャフトだ。
このためタイミング良く振り切れると、インパクトではシャープなフィーリングが手に伝わり、ボールは力強く飛び出す。先端剛性が高いので当たり負け感がない。軽く振るよりも叩けば叩くほどボール初速が上がるし、飛距離も伸びる。
ヘッドがアッパーに動きづらいので低スピン弾道も打ちやすい。挙動にピーキーな所があるが、使いこなせるだけのパワーと技術を兼ね備えていれば、飛びと、コントロール性の両方を手に入れられるシャフトである。方向性に関してはニュートラルからやや左に行きにくいタイプ。ただし、トルクが少なく、先端剛性が高いのでインからあおって打つと強いチーピンが出やすくなる。操作性が非常に高いので、10ヤード単位ではなく、1ヤード単位で弾道をコントロールしたくなるシャフトである。
適正ヘッドスピードは
60S45~49m/s