マーク金井の試打インプレッション

テーラーメイド ロケットボールズ ドライバー

2012/05/15 10:00

打ってみると?

試打クラブはロフト9.5度。シャフトは純正のRB-50のS(三菱レーヨン製)。ノーマルポジションに設定してアドレスしてみると‥‥フェースがかなり開いて見える。弾道調整機能が付いているが、ノーマルポジションではスクエアというよりは完全にオープンフェースだ。個体差があるとは思われるが、スライサーよりもフッカーを強く意識した顔付きである。

シャフトはアベレージゴルファーを意識しているのだろう。Sにしてはかなり軟らかい。ワッグルすると中間部分がグニャリとしなる。

シャフトの硬さに合せて軽めにスイングして打ってみると‥‥見た目通りにボールは右に飛び出しやすく、捕まらない。ストレート弾道に打つと強めのフェード弾道になる。スライサーには捕まりづらく、フッカーには左のミスが気にならないドライバーだ。

ボール初速は出るタイプだ。長尺効果もあって、打ち出し直後の弾道は力強い。ただし重心が少し高めなんだろう。フェース中央で捕えるとスピンがやや多めで、吹き上がり気味の弾道になりやすい。キャリーとランで飛距離を稼ぐには、フェース上側で捕える技術が求められる。

R11Sと印象が異なるがヘッドの挙動。スイング中に重心距離の長さが手に伝わる。ヘッドの操作性はあまり高くないので、ドロー、フェードの打ち分けは難しい。球筋を操るよりもオートマチックにフェアウェイに打ちたい人向けのドライバーだ。

ヘッドスピードを46m/sぐらいに上げて弾道計測してみると、フェースセンターで捕えるとスピン量が2700~3100回転。フェース上部で捕えると2400回転前後となって、理想的な弾道で飛距離を稼げた。

純正シャフト(RB-50)のSは、切り返しで中間部分が大きめに、ダウンからインパクトにかけてはゆっくりしなり戻る。全体的にシャフトが軟らかく、ゆったり振った方がタイミングが取りやすい。

弾道調整機能で捕まる仕様にするとオープンフェースの度合いが減るが、それでもスライサーがドローを打てるほどではない。ヘッドの基本的な挙動も「捕まりを抑えた」タイプであることを考えると、RBZはフッカーと相性良さそうだ。R11Sに比べるとスピンがかかりやすいので、ドロップ弾道になってキャリーが出づらい人には飛距離アップが狙えるだろう。

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