マーク金井の試打インプレッション

本間ゴルフ BERES S-02 ドライバー

2012/06/12 10:00

打ってみると?

試打クラブはロフト10度。シャフトは純正の「アーマック6492スター」。フレックスはS。ワッグルしてみるとSとは思えないほどシャフトが大きくしなる。非力なゴルファーを意識しているようで、シャフト全体がムチのように大きくヒュッとしなる。硬さの目安となる振動数は238cpm。数値的にも軟らかい設定だ。

シャフトの硬さに合せて軽めにスイングで打ってみると、「スパーン」という澄んだ響きの中金属音。フェースの弾き感が心地良く、フィニッシュまで一気に振り切れる。弾道はドロー。フックフェースなのに加え、ヘッドがタイミング良く返ってくれる。見た目よりは重心距離が短く(ヘッドが返りやすく)、ドローが打ちやすいように仕上がっている。フッカーには捕まり過ぎる怖さがあるが、スライサーにはお助け度が非常に高い。大型ヘッドだが、ヘッドが返りやすいので右へのミスを軽減できる。

いい感じで捉えると、スピン量は2400~2800回転。リアルロフトが多めなので打ち出し角は高く15~17度。ディープフェースななので、重心よりも少し上でヒットしやすい。高打ち出し、低スピン弾道でキャリーを稼げるタイプのドライバーだ。試打して印象に残ったのが、シャフトのしなり感。トップからダウンの切り返しではシャフトはヘッドが遅れるようにグイッとしなり、インパクトにかけてはシャフト全体がシャフトが鋭くしなり戻る。軟らかいだけでなくシャフトのしなる幅も大きい。しなり戻りのタイミングが合うと、軽くスイングしてもボールを力強く押し出していける。

ただし、ヘッドスピードを45m/s以上に上げてしまうと、シャフトがついてこない感じになる。このシャフトの良さを生かせるのは、41~44m/sぐらいの感じがする。ベレスS-02は見た目よりも捕まりが良く、ヘッドスピードが遅めのゴルファーが使えば、高弾道ドローで飛距離を稼げる。ややパワーが落ちてきた55歳以上の熟年スライサーと相性が非常に良いドライバーである。

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