マーク金井の試打インプレッション

ブリヂストン PHYZ ドライバー(2012年モデル)

2012/10/23 11:45

打ってみると?

試打クラブはロフト10.5度。シャフトは純正のPZ-503WのSR。10.5度表示でリアルロフトが11.5度。フェースアングルは+1.5度。リアルロフトはそれほど多くないが、見た目通りフックフェースだ。シャフトの振動数は226cpm。SRにしてはかなり軟らかい。ワッグルすると手元側がクイッと大きめにしなる。クラブ重量は283.9gでバランスがD0.5。長さは46.6インチ(ヒールエンド計測)。長い割にはバランスがあまり出ていない。総重量を軽くするためにヘッドが軽そうだ。

まずはシャフトの硬さに合せて軽めにスイングしてみると‥‥「スパーン」と乾いた金属音。球離れが早く強い弾き感が手に伝わってくる。球は高く上がって、捕まりが非常にいい。初代よりも重心距離が短いんだろう。ダウンからインパクトにかけて小気味よくヘッドが返る。ストレート弾道を打つつもりでスイングしたらドロー弾道になった。2代目ファイズは初代よりも明らかに捕まりがアップしている。

そして試打して印象に残ったのがシャフトの挙動。初代ファイズは手元がしっかりしていたのに対して、2代目ファイズは手元側がしなる。このためトップからダウンの切り返しではヘッドが遅れる感じになって、タイミングが取りやすい。手元が硬いシャフトに慣れた人には「グニャっと」して頼りなさを感じるだろうが、反面、手元がちゃんとしなるのでゆったり切り返せる。また、手元側がしなることで、シャフトがタメを作ってくれる。

ヘッドスピードを46m/sぐらいまで上げて弾道計測すると弾道は高く、ほどよいスピン量。フワッと浮いた球で安定したキャリーが出やすい。フェースのやや上側でヒットするとスピン量は2400~2600回転。低スピン弾道になって飛距離を稼げた。前作に比べると、2代目ファイズは捕まりが良くなり、ドローが打ちやすくなっている。そして、シャフトのしなりを上手く利用して飛距離を稼げる。スライスに悩む団塊世代と相性が非常に良いドライバーである。

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ブリヂストン
発売日:2012/09/05 オープンプライス