藤倉ゴム工業 ランバックス TYPE-S
打ってみると?
シャフト試打で使うヘッドはテーラメイドのR11。シャフトが脱着出来るタイプなので同じヘッドでテストできる。ロフトは表示9度で、リアルロフトが10度前後だ。まずは65のSから。ワッグルすると手元がしっかりしていて、中間部分がクニュっと少ししなる。中間部分から先端側にかけてのしなりが手に伝わるシャフトだ。
実際に打ってみても‥‥手元側がしっかりしている。トップからダウンの切り返しでは、中間から先端にかけてしなり、そしてタイミング良くしなり戻りながらインパクトを迎える。スペック通り、先中調子の挙動が手に伝わる。先に出たXシリーズは中間部分が硬かったが、このSシリーズは中間部分が少し軟らかい。典型的なねばり系のシャフトだ。
試打して感じたのが操作性の高さ。捕まえにいこうと思えば捕まった球が打てる。逃がせば捕まりを抑えられる。シャフトの挙動がリニアで球筋を打ち分けやすい。インパクトゾーンではシャフト先端側が適度に走る。ヘッドスピードが上がって、スピンも適度にかかる。タイプXに比べると低スピン弾道になりにくいが、その分だけキャリーを出しやすい。
60のRは手元側が軟らかく、60Sよりも中調子感が強くなる。切り返しでシャフト全体がなめらかにしなる感じになって、ムチのようなしなりを味わえる。対して75Sは手元剛性が高い。手元が硬いので安定感が増し、ハードヒッターが叩ける仕上がりだ。
弾道計測してみると、打ち出しはやや高めでスピン量は普通からやや少なめ。いい感じで捉えると打ち出し角は12.5~13.5度で、スピン量は2500~2800回転。キャリーとランで距離を稼げる。方向性に関してはニュートラル。先端側が適度にしなるので捕まるように打てばドロー、逃がして打てばフェードが打てる。自分のイメージが伝わりやすく、球筋をコントロールしやすい素直なシャフトだ。