ヨネックス レクシス カイザ
シャフトの挙動
シャフト試打で使うヘッドは「テーラーメイド R11」ヘッドが重めなのでアスリート向けシャフトを試打するのに適したドライバーだ。ワッグルするとアスリート向けシャフトにしては手元側のしなりが大きい。それもそのはず、硬さの目安となる振動数はSRが244cpm、Sが253cpm。アフターマーケット用シャフトの中では、振動数が低めの設定になっている。
まずは軟らかい方のフレックスSRから試打。ヘッドスピードを43m/sぐらいで打ってみると、「何んだこりゃ」というぐらいシャフトがしっかりしている。ムチようにしなるシャフトと比較すると、しなり感が少ないシャフトだ。トップからダウンの切り返しでは手元側が大きめにしなるが、中間部分から先端側がかなり硬く、それが手に「硬さ」となって伝わってくるのである。
そして中間剛性が高いから、ダウンからインパクトにかけてはシャフトのしなり戻りがスピーディー。シャフトの弾き感がとにかく鋭く、分厚い手応えのインパクトを迎えられる。典型的な「弾き系」シャフトだ。
フレックスSのシャフトに持ち替えると、更にシャフト中間剛性が高く、それが強い「弾き感」となってボールを力強く押し出す。もちろん挙動がシャープなわけだから、メリットばかりではない。ダウンスイング軌道が不安定なゴルファー、インサイドからあおって打ったりするゴルファーには、「シャフトの遊び」が少ない分だけ、挙動が少しピーキーに感じるのだろう。
弾道計測してみると、弾き系シャフトらしくボール初速がしっかり出ている。先端剛性が高いから低スピン弾道もオートマチックに打ってける。ヘッドスピードを48m/sぐらいに上げて打ったらボール初速が69m/s前後出てくれ、飛距離も軽く270ヤードを超えた。挙動がシャープなので誰にでもやさしく扱えるシャフトではないが、シャフトでさらなる飛距離アップを狙うゴルファーには期待に大いに応えてくれそうだ。