三菱レイヨン ディアマナ Wシリーズ
打ってみると?
シャフト試打で使うヘッドはテーラーメイド R11 ドライバー。シャフトが脱着出来るタイプなので、同一ヘッドで異なるシャフトをチェックできる。まずは主力スペックとなる60Sから試打。ワッグルすると手元調子なのに手元がそれほどしならない。振動数よりも少し手元側の硬さを感じる。しかし、実際に打って見ると、シャフトの挙動がガラッと変わる。典型的な手元がしなる手元調子。切り返しでは手元側がクニュッっと大きめにしなり、ダウンからインパクトゾーンにおいては手元側がしなります。典型的な手元調子だ。そして、ディアマナ Dシリーズ、アヒナ同様、シャフトの中間部分から先端側にかけては剛性感が高く、シャフトが動きすぎない。シャフトの先端が動き過ぎないので、低スピンの抑えた弾道を打ちやすく、捕まりも抑えられている。
前作のアヒナと比較すると、シャフトの挙動に癖がなくなりマイルド。手元側から中間部分の剛性分布の変化量がやや少なくなったのだろう。これにより、手元調子が苦手な人にも扱いやすく仕上がっている。そして、印象に残ったのがしなり戻るスピード感。中間分が硬い弾き系だが、しなり戻りがそれほど早くない。ディアマナ Dシリーズやアヒナに比べるとタイミングが取りやすく仕上がっている。
60g台のRも、基本的な挙動は同じ。こちらの方が全体的に軟らかく、手元側のしなりも大きい。切り返しではシャフトがタメを作ってくれるので、ヘッドスピードが遅めの人にも扱いやすいだろう。こちらもしなり戻るスピードがそれほど速くないので、タイミングが取りやすく、スイング軌道が多少乱れてもインパクトのタイミングが合せやすい。
方向性に関しては、明らかに捕まり過ぎるのを抑えている。インからあおってもヘッドが急激に返らず、引っかけ、チーピンが出づらい。また先端側の剛性が高いので、シャフトで弾道の高さを少し抑えられる。
手元のしなり感があって、低めの打ち出し角から低スピン弾道が打ちやすい。そして何より、これまでのシリーズ同様、左へのミスが出づらいシャフトを求めるゴルファーと非常に相性が良いシャフトだ。