プロギア egg bird ドライバー(2013年)
打ってみると?(弾道は)
試打クラブは10.5度の純正M43シャフト(硬さはS相当、フジクラと共同開発)。10度表示でリアルロフトは11.25度。フェースアングルは+1.25度。ヘッドを地面に置いて構えると、ほんの少しだけフェースは左を向く。フェースの厚みは約55ミリと平均的だ。
シャフトはワッグルすると手元側が硬めで中間部分から先端がクイッと大きめにしなる。振動数は230cpm。S相当にしてはかなり軟らかめだ。長さはメーカー値、実測値とも47インチ(ヒールエンド法計測)、クラブ重量は278.3gでバランスはC3。グリップが太いことも影響しており、前作のegg bird同様、ヘッド側が非常に軽く感じる。
まずはシャフトに合せて軽めにスイングしてみると・・・インパクトゾーンから一気に振り抜けてフィニッシュ。スパーンという金属音とともに軽いドロー弾道。アドレスした時には長さを感じるが、スイングが始まってしまうと長さがあまり気にならない。
印象に残ったのがヘッドスピード。軽く振っても普段よりも1~2m/sぐらいヘッドスピードが上がる。43m/sの感じで振っても、実際は45m/sぐらい出ているのだ。
弾道だが打ち出し角は12~14度で、スピン量は2500~2900回転。キャリーで飛距離を稼げる。気になるボール初速というと、やはりヘッドが軽いのが影響し、ヘッドスピードが上がったわりにはボール初速が上がってこない。重いヘッドを振り切れる人には物足りない感じだが、パワーがない人には振り切りやすい分だけヘッドスピードを上げられて、飛距離を稼げるドライバーだ。
シャフトは振動数が示す通り、軟らかい。手元がしっかりしているが、切り返しで中間から先端部分が大きめにしなり、ややゆったりしなり戻る。ヘッドスピードが43m/s向けに作られているが、40m/s以上あれば十分使いこなせそうだ。
パワーヒッターにはヘッドの軽さが気になるが、パワー不足に悩んでいる人やシニア層には軽いヘッドと、長尺の組み合わせで確実にヘッドスピードを上げていくことができ、ボール初速アップも期待できる。重いヘッドよりも軽いヘッドの方が、相性の良いゴルファーにとっては、長尺効果で飛距離アップを大幅に狙えるドライバーである。