マーク金井の試打インプレッション

藤倉ゴム工業 モトーレ スピーダー 661(2013年)

2013/11/05 09:00

打ってみると?

シャフト試打で使うヘッドはテーラーメイド グローレ ドライバー。シャフトが脱着出来るタイプなので、同一ヘッドで異なるシャフトをチェックできる。まずは主力スペックとなる60g台の661Sから試打。ワッグルすると先中調子なので先が良く動く。手元側はしっかり感があるが、初代の661に比べるとそれほど硬く感じない。わずかだが手元側もしなる。

実際に打ってみてもフィーリングは変わらない。トップからダウンの切り返しでは、わずかだが手元側がしなり、それがタイミングの取りやすさにつながっている。インパクトゾーンでは初代スピーダー同様、ヘッドの加速感が非常に鋭い。シャフトのバネ性が非常に高く、ダウンで上手くタメをキープしていると、インパクトゾーンではシャフト先端側がムチのように鋭くしなり戻り、ヘッドが走る感覚を味わえる。体感的にはイメージよりもヘッド2個分ほどシャフトが素早くしなり戻り、その分だけ飛距離も伸びている。

初代661に比べると、シャフトの挙動がややマイルド。ピーキーさが影を潜めチーピンが出づらくなっているのも好印象である。ただし、シャフトがタメを作ってくれるタイプではない。661を上手く使いこなすには、ダウンでタメを作る技術が求められる。

方向性に関しては、捕まりが良いタイプ。インパクトゾーンでシャフトの先端側の動きが大きいので、捕まった球が打ちやすい。50g台の569Sも、基本的な挙動は同じ。こちらの方が全体的に少し軟らかく、しなり戻るスピードも661に比べるとやや控えめ。661よりもシャフトの挙動をコントロールしやすいので、タイミングが取りやすい。569は46インチ以上の長尺に仕上げても扱いやすいシャフトである。

2代目スピーダーは先中調子のシャフトの中でも、シャフトがしなり戻るスピードが並外れて速い。それでいて手元側も少ししなり戻るので扱いやすくなっている。シャフトで飛距離アップを狙いたいゴルファー、46インチ以上の長尺に仕上げて更なる飛びを求めるゴルファーにとっては、大いに期待に応えてくれるシャフトだ。

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藤倉コンポジット
発売日:2013/09/06 参考価格: 42,000円