ミズノ JPX EIII ドライバー
打ってみると?(弾道は)
試打クラブはロフト角が10度でリアルロフト角が10.5度。シャフトは純正のS。フェース角は±0度とスクエアフェース。アドレスするとロフト角が多めに見える。シャフトはSにしてはソフトで、ワッグルすると中間部分しる。振動数は247cpm。長さは表示、実測値とも45.5インチ。クラブ重量は299gでバランスはD0。バランスが軽めなのは手元側の重量が重いことが影響しているのだろう。
まずはシャフトの挙動をチェックしながら軽めに打ってみると・・・スパーンと軽めの音とともにボールが力強く飛び出した。心地良い手応えとともに、軽いドロー弾道。重心角が大きいのが影響しているのだろう。スクエアフェースだがインパクトゾーンでヘッドが返りやすく、それが捕まり良さにつながっている。スライサーが使えば、右曲がりの度合いを少し軽減できるタイプである。
弾道計測してみると、打ち出し角は12~14度と中ぐらい。スピン量はほどよく高弾道でキャリーが出やすい。パワーヒッターには上がり過ぎる怖さがあるが、対象ユーザーを考えると、ボールが楽に上がってくれるドライバーである。スイートスポット位置は高過ぎず、低過ぎず。フェース上側で捕えるとスピン量は2300~2700回転前後になって、キャリーとランで飛距離を稼げた。
試打して印象に残ったのが手元側の重量感。手元側を重くするとカウンターバランス効果が働き(ヘッドが軽く感じ)、フィニッシュまで振り抜きやすくなる。このJPX EIIIもそうで、ヘッドが軽く感じる分だけしっかり振り切れるのだ。
純正シャフトは中間から先端の部分が軟らかめの設定で粘り系。手元側の剛性が高く、切り返しで中間部分が大きめにしなる。シャフトは軟らかいがトルクが少ないのでヤワな感じはしない。シャフトがしなり戻るタイミングはやや遅め。ヘッドを走らせることよりも、タイミングが取りやすく仕上がっている。スクエアフェースで、同社の825に比べると捕まりがアップしている。クラブでスライスの度合いを軽減したい人には、やさしく飛距離アップを狙えるドライバーだ。