キャロウェイゴルフ BIG BERTHA ALPHA ドライバー
打ってみると?(弾道は)
試打クラブはロフト角9度。シャフトは純正のS(グラファイトデザイン製 キャロウェイ ビッグバーサ専用)。ノーマルスペックの状態だとリアルロフト角が10.5度で、フェース角は-1.5度。アドレスするとフェースが少し右を向く。硬さの目安となる振動数は242cpm。トルクは5.5度。アスリート向けのドライバーのSにしては、やや軟らかめの設定だ。
長さは45インチ。クラブ重量が313gでバランスがD3。ワッグルするとヘッドの重さを感じる。グラビティーコアは重心が低くなるように設定した。アイアンでウォームアップしてから打ってみると・・・「スパン」と硬めの金属音。ストレートを打つつもりでスイングしたら、1発目はイメージよりも右に飛び出しプッシュアウト気味の弾道。オープンフェースなことに加えて、インパクトゾーンでヘッドが返りづらい。重心が浅めで、重心角が小さいのだろう。捕まりを抑え、左へのミスが出づらいドライバーである。
スピン量はかなり少なく、フェース中央付近で捕らえてもラフからフライヤーを打った時のような放物線弾道。ヘッドスピード46m/sで弾道計測してみると、スピン量は1900~2500回転。低スピンの強い弾道が打てた。フェース上側で捕らえるとスピンが1500回転ぐらいまで減ってドロップ球も出た。非力な人にはボールが浮かない怖さもあるが、ハードヒッターが使うと低スピンのぶっ飛び弾道が打てる。
続いてグラビティーコアの重い部分を上にして試打してみると(重心を上げると)、スピン量が200~300回転ほど増えた。ボールが浮きづらい人は、こちらの方が飛びに最適な弾道を打ちやすいだろう。ただし、気になったのがヘッドの挙動。重心位置が低くなるように設定した時と高く設定した時とでは、インパクトゾーンのヘッド挙動が微妙に異なる。好みの問題もあるが、ボクは重心が低くなるポジションの方がヘッドの挙動をコントロールしやすく感じた。
純正シャフトは数値通りアンダースペック。重量は適度にあるがSにしてはやや軟らかい。ヘッドがハードなので、シャフトでやさしさを演出しようとする意図が強く窺える。
メーカーの意図通り、BIG BERTHA ALPHAはスピン量を調整できるドライバーである。そして、基本性能は低スピンが打ちやすく、捕まりづらい。弾道調整機能で捕まりを良くすることは可能だが、スライサーよりもフッカーの方が弾道をコントロールしやすく、そして飛距離を稼げるドライバーである。