三菱レイヨン FUBUKI Jシリーズ
シャフトの挙動
シャフト試打で使うヘッドはテーラーメイドの初代グローレ。体積はルール最大級の460CC。シャフトが脱着出来るタイプなので、同じヘッドでシャフトを打ち比べられる極めて便利なドライバーである。ヘッドが軽めなこと、シャフトが手元重心なので46.5インチで組み上げた。
ワッグルすると手元側が少ししなり、中間部分は硬めだ。これまでのFUBUKIシリーズ同様、手元がしなりタイプであることが手に伝わってくる。
実際に打ってみても、切り返しでシャフトの手元側がクイッと小さめにしなる。そして、ダウン後半からインパクトにかけてはシャフト全体が鋭くしなり戻る。手元調子であるが、これまでのFUBUKIシリーズに比べるとシャフトのしなり量が少ない。その影響もあって46インチでも長さをほとんど感じない。加えて、カウンターバランス効果なんだろう。ヘッドが軽く感じるのでフィニッシュまで一気に振り切れる。
そして印象に残ったのがインパクトの手応え。弾き感が非常に強く、インパクトゾーンでボールを力強く押し出してくれる。シャフトの挙動はややシビアであるが、タイミング良くインパクトを迎えるとボール初速がグンと上がって飛距離を伸ばせる。
しなり戻りのフィーリングはこれまでのFUBUKIと少し異なる。手元調子なのにダウンスイング前半でシャフトがしなり戻るタイムラグが非常に少ない。ゆったり振り下ろす人よりも、速いテンポで振り下ろす人の方が相性が良さそうだ。弾道計測してみると、打ち出しはやや低めで低スピン。しなり戻りが鋭いのでボール初速が上がりやすいシャフトだ。捕まり具合に関しては、FUBUKIαとKの中間ぐらいである。
手元寄り重心なので、重いヘッドや46インチ以上の長尺と好相性なシャフトである。そして、何より弾き感が鋭い。長尺でさらなる飛距離アップを狙いたいゴルファーには、かなり魅力的なシャフトだ。
【適正ヘッドスピード】
60(S):44~48m/s