マーク金井の試打インプレッション

テーラーメイド SLDR S ドライバー

2014/07/08 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブはロフト11度。シャフトは純正のS(TM1-414 三菱レイヨン製)。アドレスしてみると、ハイロフトの影響でフェース面がしっかり見える。フェースの向きはややオープンだ。高弾道をイメージしやすく、どちらかというとスライサーよりもフッカーに好まれる顔付きである。シャフトは純正のSとしては平均的な感じで、ワッグルすると中間部がクイッとしなる。粘り感があるシャフトである。

まずはシャフトに合せてやや軽めに打ってみた。「スパン」と控えめなインパクト音とともにボールが高く飛び出した。ハイロフトの影響だろう。SLDRを試打した時よりも明らかにボールが上がってくれる。打感についてはSLDR同様、ソフトな感触が手に伝わる。

弾道はというと、真っ直ぐ打つつもりでスイングするとストレートから軽いフェード弾道。オープンフェースの影響だと思うが、ノーマルポジションだと捕まる感じよりも、捕まり過ぎない感じである。重心が浅く、重心角が小さくてヘッドがやや返りづらい。18gウエイトをドローポジションに移動すると捕まりが良くなるが、それでもスライサーがドローを打てるほどヘッドが返りやすくはならない感じがする。

ヘッドスピードを46m/sぐらいに上げて弾道計測してみると・・・いい感じでボールが捕まり、スピン量が2100~2600回転となった。メーカーの意図通り、重心が低くて浅い効果でスピンが少ない球がオートマチックに打てる。そしてロフトアップ効果で打ち出しが高くなって、しっかりキャリーを稼げる。このSLDR Sは普段よりもロフトを1~2度増やした方が飛ぶ弾道を打ちやすそうだ。

純正シャフト(TM1-414)のSは、切り返しで中間部分がクイッとしなり、ダウンからインパクトにかけてはややゆったりしなり戻る。インパクトゾーンでヘッドを走らせることよりもタイミングが取りやすいシャフトだ。

SLDR Sは従来モデルのSLDR同様、低スピン弾道が打ちやすい。ボールが少し浮きづらいヘッドだが、今回はロフト角が大きめのヘッド(11度)をチョイスしたことで、キャリーが出しやすくなっている。SLDR Sはハイロフトを選べるようになったことで、ハードヒッターだけでなく、アベレージゴルファーも飛びの最適弾道が打てるドライバーである。

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テーラーメイド
発売日:2014/05/22 参考価格: 64,800円