マーク金井の試打インプレッション

テーラーメイド グローレ F ドライバー(2014年)

2014/10/14 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブはロフト角10度。シャフトは純正装着されているGL3300(フジクラ製)のS。ワッグルすると手元側がしっかりしているのが手に伝わる。振動数は256cpm。シニアゴルファー向けの純正Sにしては硬めの仕上がりだ。長さは46インチで総重量が295.4g。バランスはD3(※60度法計測)。ニュートラルポジションの場合、10度表示でリアルロフト角は10.5度。フェース角は+1.75度。ワッグルするとヘッドの重さがバランスよりも少し軽く感じる。

まずはヘッドスピードを43m/sぐらいで打ってみると、「スパン」と落ち着いた金属音。ストレートを打つつもりでスイングしたら軽いドロー弾道。ややフックフェースなのも影響していると思うが、テーラーメイドのモデルの中では比較的捕まりがいい。重心距離はそれほど短くないが、バランスがいいのだろう。インパクトゾーンでイメージ通りにヘッドを返していける。弾道は中弾道でスピンは少なめ。スピンを減らして飛距離を稼げるタイプのドライバーだ。

印象に残ったのがスイートエリアの広さ。左右だけでなく上下にも広く、特にフェース下側で捕らえた時に飛距離の落ち込みが少ない。スピードポケットの効果で、フェース下側で打った時の飛距離性能がアップしている。打感もソフトで、芯を喰うと心地良い感触が手に伝わる。

ヘッドスピードを46m/sぐらいに上げて弾道計測してみると、ボール初速、スピン量は理想的な数値が出た。フェースやや上側で捕らえると打ち出し角は13度前後でスピン量は2300~2600回転。キャリーとランで飛距離を稼げた。シニアゴルファー向けのブランドであるが、叩けば叩くほど、ボール初速が上がり飛距離を稼げる。ヘッドスピードが速めのシニアと相性が良さそうだ。

純正シャフトとして採用されているGL3300は手元剛性が高く、しっかり叩けるタイプのシャフト。手元側のしなりを求める人にはタイミングの取りづらさもあるが、スイング中、シャフトの挙動は安定している。

グローレFは、メーカーの意図通り非力なシニアではなく、ある程度ヘッドスピードを出せるアスリート志向のシニアゴルファーと相性が良く、ヘッドスピードを43m/s以上の方が飛距離を稼ぎやすく感じた。45歳以上で、飛距離性能はもちろんのこと、顔の良さや打感の良さにこだわるゴルファーには、期待に大いに応えてくれるドライバーである。

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テーラーメイド
発売日:2014/10/10 参考価格: 86,400円