プロギア iD nabla RS02 ドライバー
打ってみると?(弾道は)
試打クラブはロフト角9.5度。ノーマルポジションだとリアルロフト角が8.5度で、フェース角は-2.5度。アスリート向けのクラブの中でもリアルロフト角は小さく、オープンフェースの度合も大きい。しかし不思議なことに、アドレスするとそれほど違和感がなく、フェースもほぼスクエアに見える。
シャフトは、純正のオリジナルカーボン「RS02」のM43。今回からフレックスはヘッドスピードだけでなく硬さも表記され、M43はSとなっている。硬さの目安となる振動数は231cpm。アスリート向けのSシャフトにしてはかなり軟らかめの設定だ。ワッグルすると、クニャッとしなる。長さは45.75インチで、バランスはD1.5(60度法計測)。クラブ重量は305.6gとなっている。
まずは、シャフトに合わせて軽めに打ってみた。すると「シュパーン」と乾いた金属音とともに、ボールはやや高めの弾道で力強く飛び出した。ナブラ RS01 ドライバーと同様に、クラウンとソールが非常に薄いからだろう。弾道は軽いドロー。インパクトの感触はかなりソフト。ナブラ RS01 ドライバーと比較して重心が深い影響もあり、インパクトゾーンではヘッドが返ってくれる。そのため、オープンフェースだが、つかまりの良い弾道がオートマチックに打ちやすい。
弾道計測すると、打ち出し角が12~14度でスピン量は2300~2700回転。リアルロフト角が小さい割に、打ち出し角が適度に確保され、キャリーとランで飛距離を稼げる。ディープフェースのため、打点位置はフェース中央よりもやや上となり、これが高打ち出し、低スピンを生み出す要因となっている。
純正シャフトの「RS02」は、切り返しでかなり大きくしなる。中間から先端側が大きめにしなるので、ムチのように粘るタイプのシャフトだ。ナブラ RS01 ドライバーと同様に、ヘッドに比べると純正シャフトはアンダースペック感があり、シャフトでやさしさをアピールしているのかもしれない。
「ナブラ RS02 ドライバー」は、重心が深いにも関わらずスイートスポット位置の低さを感じるドライバーで、それにより高打ち出し、低スピン弾道が打ちやすくなっている。また、ナブラ RS01 ドライバーよりも重心が深くなっている分だけつかまりが良く、ミスに対する許容範囲も広い。オープンフェースなのでフェードが持ち球のゴルファーには向かないが、対照的にドローを打ちたいゴルファーには、アドレスがしやすく、そしてイメージ通りの弾道で飛距離を稼げるだろう。