マーク金井の試打インプレッション

ダンロップ ゼクシオ ナイン ドライバー

2015/12/22 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブはロフト9.5度。シャフトは純正のMP-900のSフレックス。ヘッドを計測してみると、リアルロフトは10度で、フェース角が+1度。アドレスするとフェースはやや左を向き、リアルロフトがそれほど大きくない。

硬さの目安となる振動数は238cpm。純正シャフトのSフレックスとしては軟らかめだ。ワッグルすると、手元側にしなりのポイントが感じ取れる。クラブ重量は277gで、バランスはD5。長さは46インチ(すべて実測値、長さは60度法計測値)。

まずは、軽くスイングしてみると、「カキーン」と弾き感の強い金属音とともに、ボールは高弾道で飛んでいく。前作ゼクシオ エイト ドライバーと同様、ゼクシオシリーズは打球音が実に心地良い。

前作と明らかに違うのは、シャフトの性能だ。従来モデルは先調子のイメージが強いのに対して、ゼクシオ ナイン ドライバーは手元側にしなりのポイントがある。

この変化により、ダウンスイング初期はヘッドがトップの位置に残りやすく、タメをキープしやすくなっている。好みは分かれそうだが、手元がしなるシャフトはダウンスイング初期でヘッドの回転半径が小さくなり、インパクトゾーンになるとヘッドスピードを効率良く上げられるのだ。

ヘッドスピードを46m/sくらいまで上げて、弾道計測してみる。すると、打ち出し角が12~14度で、スピン量は2700~3000回転。ことさら低スピン弾道を打たせるよりも、安定したキャリーが出しやすい。フェースのやや上側でヒットさせると、スピン量は2300~2600回転まで抑えられ、低スピン弾道で飛距離を伸ばせた。

球筋はストレートに打つつもりで、球筋は軽いドロー。これまでのゼクシオシリーズと同様、ゼクシオ ナイン ドライバーもほどよくつかまりが良い。

そして印象に残ったのが、振り心地感。クラブ全体の重量は非常に軽いのに、ヘッドが重く感じられる。ダウンスイングでタメをほどよくキープできていると、軽くスイングしてもヘッドの重みが効率良くボールに伝わり、ボールを力強く飛ばせるのだ。

前作に比べると、シャフトのしなり感も劇的に変わった。ゼクシオ ナイン ドライバーは手元側をしならせることでタメを作りやすくし、アベレージゴルファーのスイング軌道を良くしようとする意図がある。タメをうまく作れないアベレージゴルファーが使えば、ダウンスイング初期でタメを作りやすくなるぶんヘッドスピードが上がり、高弾道でキャリーを稼げるドライバーだ。

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ダンロップ
発売日:2015/12/05 参考価格: 95,040円