マーク金井の試打インプレッション

タイトリスト VG3ドライバー(2016年)

2016/03/08 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブは、ロフト角9.5度。シャフトは三菱レイヨン社製の純正(タイトリストVG60)のSフレックス。ワッグルすると、中間部分がクイックイッとしなる。硬さの目安となる振動数は256cpm。クラブ重量は287.2gで、バランスはD0.5。長さはメーカー値、実測値ともに45.5インチ(※60度法測定値)。

まずは、シャフトの挙動を確認して、VG3ドライバー(2016年)を打ってみる。すると、「スパーン」と乾いた金属音とともに、ボールが鋭く飛んでいく。フェースの弾き感が良いのだろう。ヘッドスピードをそれほど上げていないのに、ボール初速が出ている。1球目から伸びのある弾道で飛距離が伸びた。

印象に残るのは、球のつかまりの良さ。ややフックフェースで、インパクトゾーンでヘッドがスムーズにターンする。ダウンスイングからインパクトにかけて、イメージ通りにヘッドが返ってくれるのだ。ヘッドの性能だけではなく、シャフトの挙動によるアシストも加わり、ドロー弾道が打ちやすく仕上がっている。

弾道計測してみると、打ち出し角は13度前後。スピン量は2300~2700回転。伸びのある中・高弾道で飛距離を稼げた。フェースのやや上側で捕らえると2100回転前後まで抑えられ、高い打ち出しと低スピン弾道が打ちやすいので、キャリーとランで飛距離を稼ぎやすい。

純正シャフト(タイトリストVG60)は中間部分がしなる粘り系で、しなり戻りのスピードは適度なためタイミングが取りやすい。Sフレックスでトルク3.5度と小さめなので、球筋を打ち分けやすくチューニングされている。

基本的にはドロー弾道が打ちやすいが、弾道調整機能を使うと、フェース向きはほぼスクエアになるので、フッカーにも構えやすく、扱いやすいドライバーにもなる。

前作VG3ドライバー(2014年)とイメージがガラッと変わったが、歴代のVG3シリーズから振りやすさは踏襲されている。クラブ重量が軽くなり、フェースの弾き感がアップしているので、プロよりもアマチュアゴルファーのほうが飛距離を伸ばしやすいドライバーだ。

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タイトリスト
発売日:2016/03/04 参考価格: 95,040円