グローブライド オノフ ドライバー AKA(2016年)
打ってみると?(弾道は)
試打クラブはロフト角10度。シャフトは純正(MP-516D)のSフレックス。10度表示で、リアルロフト角は11.5度。フェース角は見た目通り、少しだけフックで+0.75度。シャフトはワッグルすると、手元側が硬めで、中間部分から先端側が大きめにしなる。硬さの目安となる振動数は249cpm。市販のアベレージゴルファー向けのSフレックスとしては平均的な硬さだ。クラブ重量は294.9gで、前作よりも10g弱ほど軽くなっている。バランスはD1.5。長さは実測値で46インチだった(※60度法計測値)。
まずは、シャフトに合わせてやや軽めに打ってみた。「スパーン」と乾いたインパクト音とともに、高弾道ドロー。前作同様、460ccの体積にしてはヘッドが返りやすく、つかまりが非常によい。重心角も適度に大きいのだろう。インパクトゾーンでヘッドが返りやすく感じる。スライサーでもつかまりが良いので、右へのミスをかなり軽減してくれそうだ。
フェースの芯で捕らえた時の弾道を計測すると、スピン量は2400~2900回転。前作と同等か、ほんの少し多めだ。これにより、リアルロフト角が大きめなのと相まって、ヘッドスピードが遅めでも高弾道でキャリーを稼げる。意図的にフェースのやや上側でヒットすると、スピン量は1800~2300回転まで減り、放物線弾道。キャリーとランで飛ばせる弾道になった。
印象に残ったのがシャフト。手元剛性が高めで、中間部分から先端部分がやや大きめにしなる。切り返しでは中間部分がしなり、ダウンスイング以降はムチのように先端側がダイナミックにしなり戻る。シャフトのトルク感は個性的で、手元側のトルクが多め、先端側のトルクが少なめだ。シャフトは位置によってトルク感が異なる設計。インパクトゾーンでは先端側のトルクを少なくすることで、ヘッドの挙動が安定するように設計されている。
スイートエリアは見た目通り広く、特にこのモデルはフェース下側のミスヒットに強くなっている。ソールのスリット(溝)の効果は少なからずあるのだろう。
前作に比べて、オノフ ドライバー AKA(2016年)の方がミスヒット時のエネルギーロスが軽減され、飛距離性能が高まっている。つかまりの良さも向上し、スライサーでもドロー弾道が打ちやすく仕上がっている。