マーク金井の試打インプレッション

アルディラ ROGUE BLACK LIMITED EDITION

2016/05/03 09:00

シャフトの挙動

シャフト試打で使うヘッドはテーラーメイド グローレF ドライバー。シャフト脱着式なので同じヘッドでテストできる。ロフト角は表示10度で、リアルロフト角が10.5度前後。ワッグルすると中間から手元側がわずかにしなる。硬さはSだが、体感的にはXに感じるぐらいハードなシャフトだ。
実際に打ってみても、シャフト全体の剛性感が高く、切り返しでは手元側から中間部分がクッとわずかにしなるだけ。シャフトのしなり幅(たわみ幅)はかなり少なめだ。

ダウンスイング後半からインパクトにかけては、しなった分だけしなり戻るが、それほど速くはない。インパクトゾーンでヘッドを急激に加速させることよりも、しっかり叩けるタイプ。高弾性シートが採用されているが、挙動は穏やかだ。
そして印象に残ったのがインパクトゾーンでのヘッド挙動。先端剛性が非常に高いのだろう。ヘッドの入射角が安定しているのに加えて、捕まり過ぎない。低スピン弾道が打ちやすいだけでなく、とにかく左へのミスが出づらく仕上がっている。

ストレート弾道に打つつもりでスイングしたらフェード弾道になり、インサイドからヘッドを入れてフックを打つつもりでスイングしても左曲がりの度合いが少ない。スライサーには捕まらない怖さがある反面、チーピンや引っかけのミスが出づらいシャフトだ。
ヘッドスピードが遅いとただ硬いだけのシャフトであるが、ヘッドスピードを45m/s以上に上げていくと、叩けば叩くほどシャフトのバネ性が上がり、力強い弾道で打てる。軽く振ってヘッドスピードを上げたい人よりも、自分のパワーをフルに使ってしっかり叩いて振り抜きたい人の方が、シャフトの良さを引き出せるし、低スピン弾道で飛距離を稼げるだろう。

【適正ヘッドスピード】
ROGUE BLACK LIMITED EDITION(TS):45~49m/s

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