タイトリスト 718 T-MB アイアン
打ってみると?
試打クラブに装着するのは、スチールシャフトのトゥルーテンパー ダイナミックゴールド AMT で、フレックスはS200。ワッグルすると手元がクイッと控えめにしなり、重量級スチールならではの重量感が手に伝わる。
まずは7番アイアンから打ってみた。見た目はマッスルバック形状であるが、打感はまったく異なりフェースの弾き感が強い。ボール初速がしっかり出ており、スピンも適度に効いた感じの弾道が打てる。
7番でロフト角が33度と大きめなことに加えて、重心が低くて深いのだろう。ボールが上がりやすく安定したキャリーが出て、グリーンに止まる球が打ちやすいアイアンだ。
そして印象に残るのが手応えだ。フェースの弾き感が強く、形状とは裏腹にユーティリティの様にミスへの許容範囲が広い。5番アイアンに持ち替えても同様で、見た目よりもはるかにミスに強い。ボールが適度に上がりやすく、かつ中空ならではのやさしさを感じるアイアンである。
9番アイアンでもミスヒットに強く、打てばスピンがしっかり入る。すべての番手に共通なのは、見た目よりもミスへの許容範囲が広く、フェースの弾き感が強いという点だ。良い意味で見た目と打った感触のギャップが大きいアイアンである。
7番アイアンで弾道計測してみると、打ち出し角が22度前後で、スピン量は5900~6300回転。7番のロフト角が33度と大きいことも影響してスピンがしっかり入る。9番アイアンに持ち替えると、スピン量は7500回転を超えてきて、グリーンにピタッと止まる球が打てる。
ソールの形状はフラットでインパクト時の接地面積が広い。米国製アイアンにしてはバウンス角がそれほど大きくないが、ダフりのミスに対して強く仕上がっている。
718T-MBは見た目はシャープであるが、打つと中空構造ならではのメリットでミスヒットに強く、かつフェースの弾き感がある。伝統的なデザインにこだわりつつ、かつミスに対する寛容性を求めるゴルファーには、非常に満足度が高いアイアンだ。