マーク金井の試打インプレッション

操作性◎のアイアン型ユーティリティ 「本間ゴルフ TW-U フォージド」

2017/10/17 05:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブは#4でロフト角は24度。装着されるシャフトは、本間オリジナルのカーボンシャフト「VIZARD IB95」のSフレックス。ワッグルすると、全体的には剛性感が非常に高く、手元がわずかにクイッとしなる。

ショートアイアンでウォームアップしてから、さっそく「TW-U フォージド」を打ってみた。「ビシュ」という、弾き感が強い手応え。フェースが肉薄なのだろう。アイアン形状であるが、打った手応えはUTだ。中弾道で、ボールが前へ前へと飛んでいく。ロフト角が24度の割には、ボールが上がり過ぎず、風に強い球がオートマチックに打てる。

フルショットで弾道計測すると、打出し角は13~14度で、スピン量が3400~3800回転。ドライバーのヘッドスピードが46m/s前後の人が打っても、吹き上がるような弾道にはならない。キャリーとランで飛距離が出るUTだ。払って打つつもりでスイングしても、ウッド形状のUTに比べると、やや入射角が鋭角になるため、打出し角は低くなる。

印象に残ったのが、操作性の高さ。フェース長が短くてヘッドもUTにしては小ぶり。インサイドからヘッドを入れるとドロー、外からヘッドを入れてカット軌道で打つとスライス系の弾道が、イメージ通りに打てる。球筋を操りたいプロや、中・上級者にはイメージ通りの弾道が打ちやすい。マッスルバックのような操作性の高さも兼ね備えているUTである。

純正装着される「VIZARD IB95」は、カーボンシャフトならではのしなり感がある。切り返しでしなり戻りのタイミングが取りやすい。先端側の剛性が高いので、ヘッドの入射角も安定している。

ロングアイアンよりは「やさしさ」を感じるが、FWやウッド系UTに比べると、ミスに対する許容範囲は広くない。5番アイアンを楽に打てるゴルファーにはやさしいが、逆に5番アイアンでミスが多い人には、やさしさよりも手強さを感じるだろう。

中空構造でフェースの弾きが強く、ロングアイアンよりもミスに強い。アイアン形状にこだわりつつ、ロングアイアンよりもやさしいクラブを使いたい中・上級者には、イメージ通りの弾道が打ちやすく、かつ非常に使い勝手がいいUTだ。

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本間ゴルフ
発売日:2017/07/06 参考価格: 23,760円