爽快な打感でミスに強い 「フォーティーン TP766アイアン」
打ってみると?
試打クラブに装着されるシャフトは、軽量スチールの「日本シャフト N.S.PRO 950GH HT」。硬さはSフレックス。
シャフトは手元が太めで、ワッグルすると手元のしなりは控えめ。中間から先端がクイッとしなる。同社の「NS950GH」に比べると、挙動がシャープで先端側のしなりを感じやすい。
まずは9番アイアンから打ってみた。1発目から初速感があって伸びのある弾道。打つほどにフェースの弾き感が手に伝わる。メーカーの意図通り、フェースが弾くので爽快感がある。
7番アイアンに持ち替えても同じく弾き感が強く、球離れも早めだ。肉薄フェースの影響でボール初速がしっかり出ている。どちらの番手にも通じているのがやさしさ。多少芯を外しても、ボールの勢いが衰えない。前後のミスに対する強さも感じる。 印象に残ったのがソールの抜け。バウンス角はそれほど大きくないのだが、ダフり気味にヘッドが入っても刺さりづらく、スパンと抜けてくれる。
7番アイアンで弾道計測してみると、打ち出し角が18度前後で、スピン量は5000~5600回転。ロフト角が29度と小さめなことに加えて、重心位置が低いのだろう。打ち出しが高めでスピンはやや少なめだ。7番だとボールがグリーンに着弾した後、数ヤード前に転がる感じの弾道になる。9番だとスピン量は6500回転ぐらいになり、グリーンにピタッと止まる弾道になった。
ソールはフラットでインパクト時の接地面積が広い。バウンス角はそれほど大きくないので、払って打ってもいいし、ダウンブローに鋭角に入れても打ちやすいアイアンだ。
見た目はミッドサイズで適度なシャープ感があるが、打つとミスに強く、肉薄フェースでボール初速が出る。オーソドックスなヘッド形状にこだわりつつも、やさしく飛距離を稼げるアイアンを使いたいゴルファーには、非常に満足度が高いアイアンである。