マーク金井の試打インプレッション

飛びの要素が満載 「キャロウェイ GBB エピック スター アイアン」

2017/12/12 05:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブに装着されるのは、軽量スチールの「N.S.PRO Zelos 7」、硬さはSフレックス。重量は70g台とスチールシャフトとしては非常に軽い。ワッグルすると手元側にしなりを感じるタイプのシャフトである。

まずは9番アイアンから打ってみた。構えた感じは9番なのだが、実際に打ってみると7番アイアンのようにボールが鋭く飛び出した。1発目から飛距離は150ydを超え、フェースの弾き感が手にビンビン伝わる。ヘッド形状はショートアイアンそのものなのに、手に伝わる感触はミドルアイアンのようで、なんとも不思議な感じがする。

7番アイアンに持ち替えると、さらにフェースが鋭く弾き、それに呼応するかのようにボールが力強く飛び出す。球離れも非常に早い。

ストロングロフトなので飛距離が出るのは当然ではあるが、加えて肉薄フェースの影響でボール初速が出ている。ヘッド形状はオーソドックスなのに、手にはドライバーを打った時のような振動(感触)が伝わってくる不思議なアイアンである。

7番で弾道計測してみると、打出し角は15度前後で、スピン量は4000~4500回転。ロフト角が26度と小さいことに加え、重心がかなり低いのだろう。芯に当たるとスピンは少なめだ。

飛距離に特化し、7番アイアンで5番アイアン相当の距離が打て、スピン量も5番と同じぐらい少ない。7番だとボールが落下後、5~10ydぐらいランが出そうだ。スピンで止めるというよりは、ボールの高さで止めるイメージで打ちたいアイアンだ。

試打して印象に残ったのがバウンスの効き方。しっかりバウンスが効いており、インパクトゾーンではソールが跳ねる分、ロフト角が少し立つのが手に伝わる。

ダフりのミスに強いし、ダフり気味に入っても飛距離のロスが少ない。適度にグースネックになっているため、オートマチックにつかまった球が打てる。バウンス角がほどよく効いているので、ダウンブローに打ちたくなるアイアンである。

フェースが鋭く弾いてボールが力強く飛び出し、まさに「禁断の飛び」を得ることができる。ヘッド形状にこだわりつつも、アイアンで飛距離を稼ぎたいゴルファーにとっては大いに期待に応えてくれるクラブだろう。

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キャロウェイ
発売日:2017/09/15 参考価格: 172,800円