マーク金井の試打インプレッション

ミスショットでもボールが上がる「テーラーメイド M4 フェアウェイウッド」

2018/05/08 05:00

打ってみると?

ややシャローフェースなこともあり、アドレスするとフェース面がしっかり見える。表示ロフト角は15度だが、リアルロフト角はもっと大きいかも知れない。

装着されるシャフトは、純正の「三菱ケミカル FUBUKI TM5」のSフレックス。ドライバーと同様、ワッグルするとシャフトの中間から手元側がクイッとしなる。日本仕様ということもあり、Sにしては軟らかめだ。

まずはやや軽めのスイングで打ってみた。「M4 ドライバー」と同様、「スパーン」と乾いたインパクト音とともに、ボールは力強く飛び出した。見た目通り、3Wにしては打ち出し角が高く、ボールが楽に上がる。

3Wなのだが、まるで4Wを打っているような錯覚に陥る。不思議なことにこの違和感がなんとも心地良い。3Wでボールが楽に上がるので、ゴルフがうまくなったような気分になれる。

弾道は直進性の高いストレート弾道。メーカーの意図通り、慣性モーメントの大きさを感じ取れるフェアウェイウッドだ。

次はあえてトップ気味に打ってみると、こちらもイメージよりボールが浮いてくれる。高弾道とまではいかないが、中弾道で伸びがある球がオートマチックに打て、ソールに刻まれたリブの効果が感じられる。

ヘッドスピードを43m/sで弾道計測すると、打ち出し角は12~13度で、スピン量は3500~3800回転。打ち出し角が高めなのに加えて、スピンも適度に入る。高弾道でキャリーを稼げる3Wだ。低くティアップして打つと、打ち出し角が少し上がり、スピン量は3000回転ほどに下がり、キャリーが伸びて飛距離を稼げた。

「FUBUKI TM5」のSフレックスは、切り返しでシャフト中間部分がやや大きめにしなり、ダウンスイングではしなった分だけしなり戻る。切り返しでしなりを感じやすいのでタイミングが取りやすく、フィニッシュまで気持ち良く振り切れる。

前作「M2」の3Wに比べると、ボールは確実に上がりやすく、これならばヘッドスピードがそれほど速くなくてもしっかり距離を稼げそうだ。2打目で3Wを積極的に使っていきたいゴルファーにとっては、非常に満足度が高いフェアウェイウッドである。

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テーラーメイド
トウ・ヒール側に大きく重量配分
発売日:2018/02/16 参考価格: 38,880円