硬派なルックスと確かな飛び「ミズノGXドライバー」
構えてみると?
ミズノのゴルフブランドはアスリート向けのMP、アベレージゴルファー向けのJPXがあるが、今回試打するGXはそのどちらにも属さない。新しいブランドとして立ち上がった。
GXのキャッチコピーは「限界飛距離の、その先へ」。このフレーズからも分かるように飛びに特化したモデルだが、見た目はかなり地味である。ヘッドもシャフトも黒で、デザインは極めてシンプル。加えてブランド名であるGXのロゴも、ソール後方部分に小さく入るだけ。モデル名のアピールを意図的に弱めているのかという感じさえする。
ヘッドは体積460ccで丸型。ヘッドの後方部に適度なボリュームがあり投影面積が大きい。ソールに目を転じると、フェース側には大きなスリット(溝)が刻まれ、そのスリットのすぐ後ろに6グラムの重量調整ビスが埋め込まれる。さらにバックフェース側にも6グラムのウェイトが配されるが、こちらはネジの形状ではなくバッジの形状となっている。ソールにはJPXのようなスライド式の調整機能は一切なく、MPのようにシンプルだ。
フェースの厚みは約53ミリ。投影面積を大きく、フェースをややシャローにすることで「やさしさ」と「ボールの上がりやすさ」の印象をゴルファーに与えている。
ヘッドとシャフトは固定式で、ネックはすっきりとしたペンシルネック形状。アドレスするとシャフトとヘッドのつながりがすっきりしていて、構えやすい仕上がりだ。
シャフトもヘッド同様、極めてシンプル。ネック側にロゴが控えめに入るだけで、中間から手元側は黒一色。グラフィックやロゴのたぐいは一切入っていない。
存在感をアピールする市販ドライバーが多い中、このGXはネーミングを含めて、デザインやグラフィックで目を引こうとはしていない。個人的に深読みをするなら、「見た目よりも性能で勝負」という意図が強くうかがえる。
GXがアピールする「限界を超える飛び」は一体どんなものなのか? じっくりと試打してみたい。