マーク金井の試打インプレッション

飛びとやさしさの要素が満載「キャロウェイ ローグスター アイアン」

2018/07/03 05:00

打ってみると?

試打クラブに装着されるシャフトは、軽量スチールの「日本シャフト N.S.PRO Zelos 7」 で、硬さはSフレックス。重量は70グラム台と非常に軽く、ワッグルすると手元側にしなりを感じるタイプのシャフトである。ロフト角は7番で27度とかなりストロングに設定されている。

まずは9番アイアンから打ってみた。打ち出し角は高く、つかまりがすこぶるいい。ロフトが立っているので、距離もしっかり出ている。ストレート弾道を打つつもりが、何発打っても軽いドローになる。

7番アイアンに持ち替えても印象は変わらない。高めの打ち出し角から軽いドロー弾道。9番に比べてフェースの弾きが鋭く、ボール初速も出ている。これは7番と9番のフェースの構造が異なっているためで、5~8番までは肉薄カップフェースが採用されているからだ。当然打感も異なるが、7番もそれほど硬く感じない。ソール側に配された衝撃吸収材の効果で、手にはソフトな感触が伝わってくる。

7番で弾道計測をしてみると、打ち出し角は18度前後で、スピン量は4500~5000回転。ロフト角が27度と少ないことに加えて、重心が低いのだろう。芯付近に当たるとスピン量は少ない。高めの弾道が打てるが、スピン量が多い弾道にはなりづらく、ボールが落下後に5~10ydぐらいランが出そうだ。

印象に残ったのがバウンスの効き具合。インパクトゾーンではソールの跳ね上がりが手に伝わる。ミスに強く、ダフり気味に入っても飛距離のロスが少ない。グースネックでバウンス角が効いているので、払って打つよりもダウンブローに打ちたくなるアイアンである。

大きめのヘッドでスイートエリアが広く、つかまったドローが打ちやすい。重心距離が長く、グースネックが強めなので操作性は高くないものの、オートマチックに直進性の高い弾道を打てる。飛距離を稼ぎ、かつミスにも強いアイアンを求める人にとっては、非常に使い勝手がいいクラブである。

クラブを計測してみると?≫
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キャロウェイ
新素材の緩衝材を使った飛び系アイアン
発売日:2018/04 参考価格: 129,600円