マーク金井の試打インプレッション

シャープなブレード形状のぶっ飛び系「ピン i500 アイアン」

2018/09/25 05:00

打ってみると?

試打クラブに装着されるシャフトは、日本シャフトの「NSプロ ゼロス7」のSフレックス。ワッグルしてみると、シャフトのしなりが大きめだ。加えてシャフトの先端側はしなりを感じやすい。ライ角は試打者に合わせて、アップライトなシルバーを用意した。

まずは7番アイアンから打ってみた。フェースの弾き感が非常に強く、ボールが力強く飛び出す。ロフト角は29度と、一般的なアイアンより立っているが、ボールは7番らしい高さが出ている。ただしスピン量はそれほど多くなく、5番と同じぐらいの感じがする。

肝心の飛距離は、普段よりも1番手強くらい伸びている。フェースの弾きが強くて初速が出ていることに加え、ストロングロフトと低スピンであることなどが上手く組み合わさり、「i210 アイアン」と比べても、10~15ydほど飛んでいる。

弾道計測すると、打ち出し角は17~18度で、スピン量は4700~5200回転。弾道の高さは「i210」よりもやや低い。

大きく異なるのが打感だ。「i210」に比べボールの飛び出しが速く、かつ球離れも速く感じる。好みの問題でもあるが、操作性に関しては「i210」に軍配を上げたい。

「i500」は中空にも関わらず、ソール幅はそれほど広くはない。シャープな形状だが、バウンス角が大きめなので、しっかり地面とコンタクトできる。自分に適正なライ角であることも相まって、ダフりのミスに強い。ダウンブロー軌道でヘッドを入れた方が抜けもいいアイアンだ。

「NSプロ ゼロス7」は切り返しでシャフト全体がしなり、インパクトゾーンでは先端側がムチのようにしなり戻る。スチールのフィーリングがありながらも、カーボンのようなしなやかさを感じるシャフトである。抑えた弾道よりも、高弾道が打ちやすい。

ブレード形状の見た目とは裏腹に、飛距離性能はかなり高い。シャープな形状ながらも、中空構造によりスイートエリアが広く、ミスの許容範囲も広い。シャープな形状が好きだが、飛びとやさしさも求めるゴルファーにとっては、非常に満足度が高いアイアンである。

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ピン
新ジャンル・飛び系ブレード
発売日:2018/10/04 参考価格: 124,200円