マーク金井の試打インプレッション

マッスルバックアイアンのような心地良い打感「ブリヂストン ツアーB X-CB」

2019/01/08 05:00

打ってみると?

試打クラブに装着されるシャフトは、中量級スチールの「日本シャフト NSプロ モーダス3 ツアー120」、硬さはSフレックス。

ワッグルすると、手元から中間部分にかけてクイッと控えめにしなる。約120グラムの重量があるので、100グラム前後の軽量スチールシャフトに比べると、全体的に剛性感も高い。

まずは9番アイアンから打ってみた。キャビティだが、インパクトではボールがしっかり潰れる。マッスルバックのアイアンを打った時のような心地良い感触が手に伝わる。

続いて7番アイアン。こちらもインパクトではボールがしっかり潰れ、ソフトな打感。兄弟モデル「X-CBP」はフェースの弾き感が強いが、この「X-CB」はフェースにボールが乗る感触。芯を喰った時の手応えはソフトで、かつ何とも心地良い。

弾道計測してみると、打ち出し角が18~19度で、スピン量は5600~6100回転。ロフト角は32度。アイアンらしいスピンが効いた弾道で、グリーンにピタッと止まる球が打てる。飛距離よりもコントロール性が高いアイアンだ。

ロフト角のわりに打ち出し角がやや低いのは、バウンス角の影響だろう。ソールは丸みがやや強いが、しっかりとバウンス角が付いている。ハンドファーストでダウンブローにヘッドを入れていけるから、ロフト角のわりに打ち出し角が高くならないのだ。

5番アイアンを手にしても、マッスルバックのような分厚い手応え。インパクトではフェース面でボールが潰れる感触があり、それからボールが飛び出していく。低重心効果のおかげでボールが上がりづらい感じはなく、イメージ通りのキャリーが出てくれた。

「X-CBP」ほどスイートエリアは広くないが、それでもマッスルバック形状のアイアンに比べると、その広さは手に伝わる。マッスルバックのようなシビアさがなく、多少打点がずれても距離の落ち込みが少ない。

見た目通りに操作性は高く、インサイドからヘッドを入れるとドロー、ややアウトサイドからカットに入れると、ほぼイメージ通りのフェードが打てる。

前作よりも打球面の厚みは少し薄くなったが、それでもインパクトではソフトな打感を見事に実現している。モデルチェンジによってキャビティ効果が増し、スイートエリアの広がりを感じる。 飛距離を重視する人向けではないが、アイアンらしい弾道を打ちたい人、球筋やスピン量をコントロールしたい人、何より打感にこだわるゴルファーには、大いに期待に応えてくれるアイアンである。

クラブを計測してみると?≫
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ブリヂストン
発売日:2018/09/14 参考価格: 129,600円