マーク金井の試打インプレッション

ミスヒットでも弾道と飛距離が安定「コブラ キング F9 SPEEDBACK ドライバー」

2019/03/19 05:00

打ってみると?

試打クラブは、ノーマルポジションで表示ロフト角が10.5度。ウェイトはフェース側に2グラム、バックフェース側に10グラムが装着されている。

シャフトは標準装着される藤倉ゴム工業の「スピーダー エボリューション for コブラ」だ。アドレスするとフェースはスクエアで、リアルロフト角は小さく感じる。

まずはやや軽めにスイングしてみた。「スパーン」と重厚感がある音とともに、ボールはやや低めに飛び出した。球離れはそれほど早く感じないが、ボール初速はしっかり出ている。2発、3発と続けて打っても、インパクトの手応えが分厚く、フェースの反発の強さが手に伝わる。

ヘッドの挙動はニュートラルで、ストレートに打てばイメージ通りのストレート弾道。重心距離と重心深度のバランスが良いのだろう。オートマチックにつかまる球が打てるタイプではないが、右にスッポ抜けるような球が出づらい。前作の「F8」と同じく、直進性が高い弾道を打ちやすいドライバーだ。

コブラらしくスイートエリアが広いため、打点が少々ズレてもヘッドはぶれにくく、弾道も安定している。メーカーの意図の通り、ミスヒットしても弾道と飛距離が安定している。

モデルチェンジで明らかに変わったのがスピン量だ。「F9」は「F8」よりも重心が低く、低スピン弾道で飛距離を稼げる。

ヘッドスピードを45m/s前後に上げて弾道計測すると、ボール初速は66.5~67m/s、スピン量は2400~2800回転。キャリーだけでなく、ランも伸びる弾道が打ちやすい。

「スピーダー エボリューション for コブラ」は、挙動が穏やかでオーソドックスな中調子のシャフト。切り返しでの挙動が落ち着いているのでタイミングが取りやすい。

何より低スピン弾道が打ちやすくなって飛距離性能が増している。スピン量が多くて飛距離をロスしている人はもちろん、低スピン弾道で飛ばしたい人にとっては、大いに期待に応えてくれるドライバーである。

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コブラ
発売日:2019/03/02 参考価格: 60,480円