クラブ試打 三者三様

マーベリック MAX ドライバーを筒康博が試打「上下のスイートエリアが広い」

2020/05/07 05:00

キャロウェイ「マーベリック MAX ドライバー」の評価は!?

打点がズレても飛距離が落ちないという「マーベリック」シリーズの中でも、より寛容性の高いモデルとして注目される「マーベリック MAX ドライバー」。そんな“やさしさMAX級”のモデルをピックアップし、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。変幻自在に球を操るクラブフィッター・筒康博は、どのような評価をくだすのか!?

「想像以上にものすごーく簡単」

―率直な印象は?
「少しデザインでシビアではないかというイメージをもっていましたが、フタを開けてみると、ものすごーく簡単なクラブという印象で驚きました」

「イメージしていた域を超えたやさしさがある」と筒

―どのような点に驚いた?
「ヘッド自体を軽くしてあることはもちろんですが、シャフトを40gとかなり軽量にしてあることで、総重量を非常に抑えています。それにも関わらずヘッドがまったく暴れない。理由はグリップの工夫がかなり施されていて、細すぎず、軽すぎない適度なもの(ゴルフプライド『ツアー ベルベット 360 オレンジ』バックラインなし/口径M60)を採用し、グリップの重量を軽くしすぎていないことで、それほど全体の軽さが強調されず、振り心地に悪影響を及ぼしていないからだと思います」

長さ45.75インチ、総重量 約288g(※硬さSR)、バランスD1

―どのような弾道?
「結果的に楽にボールが上がってくれるので、飛距離ではなくキャリーを出すというところで、ものすごく助けてくれるドライバーだと感じます。『マーベリック ドライバー(以下マーベリック)』はとにかく前へ前へ、『MAX』はとにかく上へ上へ。結果的に両方ともサイドスピンは少ないですが、性能がまったく違うので、選びやすいかと思います。上下のスイートエリアの広さを感じるので、下面でも、テンプラ気味(上面)に当たっても、同じ打ち出し角で飛んで行ってくれるモデルかなと思います」

「マーベリック」との特性の違いに言及

―対抗馬となるモデルは?
「どれだけ最近のモデルが飛距離性能が上がったと言われても、コースで10回前後は打つティショットで、ダフリやトップ、ヘッドアップや打ち急ぎなどのミスを助けてくれるほうが、現実的に強いです。それで売れたのが、ピンの『G410 PLUS ドライバー』と『G410 SFT ドライバー』。特に高さを出してくれるという点でミスへの寛容性が高く、対抗馬になり得るモデルかなと思いました」

Sで45g、SRで44g、Rで42gとかなり軽量設定

―純正シャフト(ディアマナ 40 for Callaway)の印象は?
「『マーベリック』のシャフトと比べると、同じ硬さ(フレックス)でも、軽くなっている分しなやかに感じると思います。ただし、全体の軽さが振りにくさに全然つながらない。HS40m/s台の人でも、この組み合わせならカスタムせず、純正のままで良いと思わせてくれる組み合わせ。今回試打したのはSRでしたが、HS35~36m/sの人でもSRで試して良いかと思います。いつもより少し硬めの設定だとジャストするように感じました」

打ち出し角のバラつきがほとんどない結果に…

―どのような人向き?
「現在キャロウェイができる、一番寛容性が高いヘッドがコレと主張しているようなモデル。キャロウェイ好きなら一度は試してみるべきドライバーだといえます。HSはシャフトが軽く、しなるため、30m/s台からでも使用できるモデルだと思います」

寛容性満点が際立つ…【総合評価4.1点】

【飛距離】4.5
【打 感】3.5
【寛容性】5.0
【操作性】3.5
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:ディアマナ 40 for Callaway/硬さSR
・使用ボール:リトルグリーンヴァレー船橋 専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋

■ 筒 康博 プロフィール

プロコーチ、クラフトマン、フィッターとしてプロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイスを経験。江東区・インドアゴルフKz亀戸内「ユニバーサルゴルフ スタジオ」トッププロファイラーを務める。

キャロウェイ
発売日:2020/04/03 参考価格: 84,700円