クラブ試打 三者三様

G425 SFT ドライバーを西川みさとが試打「前作SFTとほぼ一緒」

2020/12/08 05:00

ピン「G425 SFT ドライバー」の評価は!?

ピン「G425 MAX ドライバー」「G425 LST ドライバー」の兄弟モデルで、ヒール寄りに重心設計された「G425 SFT ドライバー」。ドロータイプのSFT史上、最も慣性モーメントが大きく、安定して叩けるヘッドに進化したという。そんなつかまる+ブレないモデルを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「打感以外は変化を感じない」

―率直な印象は?
「他の2モデル(『MAX』『LST』)に関しては、前作との違いを明確に把握できたのですが、『SFT』は前作『G410 SFT ドライバー』と比べ、打感以外ほとんど変わらない印象を受けました」

SFTはStraight Flight Technology (ストレート・フライト・テクノロジー)の略

―打感はどのように違う?
「『G425』のほうが、シリーズで一貫して、打感はやわらかい印象です。『G410』シリーズに比べて打音が低く、フェース面がキンキン硬くて弾き飛ばすというより、ボールの感触を味わいつつ飛ばしていける。インパクトの瞬間、ボールを押し込んでいける感覚が残りました」

同じ設計でヒール寄りに重心を置いた新旧SFTの違いは?

―打感以外は差がない?
「そうですね。見た目やヘッドの動き、タイミングの取り方など、特に大きな違いを感じることができませんでした。SFT史上最も慣性モーメントが大きいということですが、その大きさから生まれる安定感や操作性の違いまでは、私の技量では感じることができなかったです」

MAX・LSTと同じ極薄の反発素材「フォージド T9S+チタン」を採用したフェース

―ドローヒッターの西川さんだから…?
「あー…、そうかもしれないです。私のように左のミスが怖いと思っている人には、『SFT』シリーズはつかまりすぎてしまい、逆に思い通りの弾道を打つのを難しく感じてしまうかもしれません。現在、使用している『G410 PLUS ドライバー』に慣れているせいかもしれないですが、フィーリングとしては『PLUS』『MAX』のほうが、素直にヘッドを動かすことができて、イメージ通りにコントロールできるように感じます」

バックウエイトがヒール寄りに固定されているのがSFTの大きな特徴

―つかまりすぎを抑えたい感じ?
「はい。私の場合、クラブの効果でつかまえていくというより、元々つかまえて打ってしまうので、割とつかまりを抑えたモデルのほうが、ミスを怖がらずに振っていけるのだと思います。『G425 SFT』は、つかまえる動きを自らしなくても、ボールがつかまってくれる分、楽に感じられる人はきっと多いです。右のミスを消して安心できる人は、やさしく感じられると思います」

結果的にはそれほど左に曲がる球は少なかったが…

―どのような人向き?
「どうしてもボールがつかまらない、という人に向いていると言えます。どうしても右に行ってしまう、スライサー向き。それほどHSは遅くなく、ツアーモデルの要素も取り入れつつ、ボールはつかまえて飛ばしたいという人に向けたドライバーではないでしょうか」

3.5点△が多い結果に【総合評価3.7点】

【飛距離】3.5
【打 感】4.0
【寛容性】3.5
【操作性】3.5
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・シャフト:ALTA J CB SLATE(硬さR)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、市川サンライズゴルフセンター

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

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ブレない革新。さらなる勝利へ。
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