クラブ試打 三者三様

エピック MAX ドライバーを西川みさとが試打「苦手な形状だけど…」

2021/03/02 05:00

キャロウェイ「エピック MAX ドライバー」の評価は!?

“2本の柱”からAIを駆使した“フレーム”へと、テクノロジーの進化を遂げたキャロウェイ「エピック」シリーズ。新開発の「スピードフレーム」が、縦方向だけではなく横方向のたわみも抑制し、更なる初速アップを促すという。そんな革新的モデルの中で最もやさしい「エピック MAX ドライバー」を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「シリーズで一番イメージ通りに打てる」

理想的なドロー弾道で「イメージ通り」と西川

―率直な印象は?
「同シリーズの他2モデル(『SPEED』『MAX LS』)に比べ、一番イメージ通りの軽いドロー弾道を打つことができました。上から見たヘッドの感想では、一番苦手な形状と言えるのですが…」

同シリーズの中で一番全体的に丸みのある“キャロ顔”

―形状のどの点が苦手?
「私は小ぶりで操作性の高さをイメージできるほうが好きなのですが、この『エピック MAX』はヘッド後方が長く、投影面積の大きさが際立っています。“キャロ顔”と呼ばれる同社の伝統的な丸顔が、シリーズ内でも一番強調されていることもあり、スイング中にその後方のボリューム感が、ヘッド操作を妨げてしまう印象がある点で、苦手意識を抱きました」

後方にはスライダー式の「ペリメーター・ウエイティング」が搭載

―実際に打った印象は全く違う?
「はい。実際に打ってみると、見た目のイメージは完全に払拭され、操作性と振りやすさを感じることができます。ダウンスイング時のヘッドが戻るスピード感は、3モデル中で一番ゆっくりですが、そのタイミングが私のボールをつかまえにいく動きとマッチして、結果的にイメージが出しやすい。シリーズで一番、重心距離が長く設定されているからだと思います」

AIにより設計された「フラッシュフェース SS21」

―そのゆっくりな入り方が打感にも影響している?
「そうですね、『SPEED』と『MAX LS』は速くヘッドが戻る分、グチャッとボールを押しつぶす感じが強い印象です。『MAX』はやわらかい打感ではあるものの、適度に球離れが速く、押しつぶす前にボールが前に飛ぶ。つかまえにいっても、左に引っかける心配がないので、私のようなドローヒッターも、安心して振りきることができます」

左からSPEED、MAX、MAX LS

―テーラーメイド「SIM2」より同シリーズ3モデル間の違いは出ている?
「3モデル間の特徴の差でいえば、『エピック』シリーズのほうが大きいと言えます。『SIM2』は全モデルで、打感のやわらかさとつかまりを抑えた特性が共通していて、その中で3つの特徴が振り分けられています。『エピック』は、3モデルで見た目も打感もつかまりも違う。ブランド内でのモデル探しで考えると、『エピック』のほうが選びやすいと思います」

ダウンスイング時のヘッドの戻りの速さについて言及

―どのような人向き?
「自らボールをつかまえにいきたい人向きです。勝手につかまえてくれるモデルが好きな人は『SPEED』、よりつかまえにいかないと制御できないのが『MAX LS』。特に、ダウンスイング時のフィーリングの違いは明確なので、気になる人はぜひ一度打ってみてください」

操作性&構えやすさが3.5点△【総合評価3.8点】

【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】3.5
【構えやすさ】3.5

・ロフト角:10.5度
・シャフト:ディアマナ 40 for Callaway(硬さSR)
・使用ボール:ドリームゴルフガーデン専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ドリームゴルフガーデン

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

キャロウェイ
新構造「スピードフレーム」で「2本の柱」の飛びを超えていけ。
発売日:2021/02/19 参考価格: 84,700円