ハイ・トウ ロウ ウェッジを西川みさとが試打「バンカーに強そう」
テーラーメイド「ハイ・トウ ロウ ウェッジ」の評価は!?
かつてダスティン・ジョンソン、ロリー・マキロイ、ジョン・ラームらが使用したテーラーメイド「ハイ・トウ(HI-TOE) ウェッジ」に、「ZTP-RAW」と呼ばれる、既存モデルの溝より深く鋭いグルーブを搭載した「ハイ・トウ ロウ ウェッジ」。同社が誇る新たなスピン性能を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「今後のウェッジの主流になるかも!?」
―率直な印象は?
「ロフト違いの2本(50、56度)を試しました。50度は通常フェース、56度は全面に溝が入ったフルフェーススコアラインのデザインで、それぞれ見え方に違いはあるものの、全体の形状はシンプルで、どちらも非常に構えやすかったです」
―50度はどのように構えやすい?
「50度は、スコアラインの入り方がオーソドックスで、形状にもクセがありません。フェース面のヒール側のラインも厚くなく、シュッとしていて鋭いイメージ。グースは適度に付いていますが、それほど過度ではなく、ボールを拾うイメージも湧きます。見た目だけで操作性の高さも連想でき、とても構えやすい印象を受けました」
―では56度は?
「56度の長所は、やはりフェース全面の溝設計。どこにボールが当たってもスピンが入るという点で、構えただけで安心感が持てる。特にバンカーでの対応力が高そうで、フェースを開いても、フェース面のどこに当たってもスピンがかかることで、安心して振っていける部分を強みに感じました」
―スピン性能は高い?
「そうですね。スコアラインの範囲はノンメッキになっているので、その効果が大きく影響しているためか、メッキ加工のものよりスピンがかかりやすい感覚はあります。フルフェーススコアラインに加え、ノンメッキという要素が、バンカーでの強さをより強調しているようにも感じます」
―操作性も高い?
「はい、クラブは全体的に重く感じられますが(総重量:50度/468g、56度/475g)、ヘッド自体の操作はしやすいです。ソール幅が広すぎる独特の形状ではなく、デザインはあくまでもシンプル。フルフェーススコアラインという特徴こそあるものの、それ以外は過去のツアーモデルとほとんど同じ。初めはその見た目に戸惑う人も多そうですが、全面溝のツアーモデルという形式が、今後の主流になるかもしれません」
―どのような人向き?
「ツアーモデルということで、やはり男性のアスリートゴルファー向きだと思います。初級者の人でも扱えないことはないですが、重量感はあるのでシャフトは慎重に選ぶべき。フルフェースの溝設計も、初級者にはどこを向いているのか分からなくなりそうなので、経験のあるゴルファー向けの特徴と言えそうです」
正統派として高評価【総合評価4.2点】
【スピン性能】4.0
【打 感】4.0
【抜け感】4.0
【バンカー対応力】4.5
【構えやすさ】4.5
・ロフト角:50度、56度(※どちらもスタンダードバウンス)
・シャフト:ダイナミックゴールド S200
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ENEOS市川サンライズゴルフセンター
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