クラブ試打 三者三様

ゼクシオ エックス ドライバーを西川みさとが試打「好みの“ちょい硬”打感」

2021/11/16 05:00

ダンロップ 「ゼクシオ エックス ドライバー」の評価は!?

22年目に突入した老舗ブランド「ゼクシオ」の新たな顔、「X-eks-(エックス)」の2代目となる「ゼクシオ エックス ドライバー」。前作からの変化は、「アクティブウイング」と呼ぶ空力コントロールでヘッド軌道を安定させる“翼”と、シリーズ初の可変スリーブ・通称“カチャカチャ”機能が搭載されたことだ。そんなNEWゼクシオを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「正直“翼”の効果は実感できないけれど…」

持ち球の緩やかなドロー弾道で理想的な球筋

―率直な印象は?
「前作『ゼクシオ エックス ドライバー(2020年)』も打ちやすかった記憶があるのですが、今作も変わらず、振りやすさは同じくらい好印象です。ただ、打感がここまで硬くはなかったような…。少し変わった部分と言えば、やや硬めの打感でしょうか

フェース中央部の肉厚を薄く大きく設計した「フラットカップフェース」

―やや硬めの打感…?
「はい。前作はもう少しやわらかかったような気がします。でも、それが嫌な硬さではなく、強い球が出そうなシッカリ感のある硬さ。現在(マイクラブとして)使用しているピン『G410 PLUS ドライバー』も少し硬めですが、それに近い印象です。インパクト時のフィーリングが軽すぎず、意外と衝撃があるというか、打っている感触をちゃんと味わえるヘッドです」

12代目「ゼクシオ」シリーズは前作同様 2枚看板で構成「X-eks-」と「12」

―「ゼクシオ 12 ドライバー(以下12)」と比べてどう?
「見た目は『エックス』もやさしい顔をしていますが、『12』のほうが投影面積が少し大きく、よりやさしく見えるので、比べると若干アスリートゴルファー寄りと言えます。ただ、それでも格段に難しい印象はありません。操作性も『12』とほぼ一緒。ややミスに対する寛容性が落ちると感じたのは、見た目の印象からですが、それも相対的な評価なので、実際はほとんど差がありません」

ダウンスイング前半でのヘッドのブレを抑制するという「アクティブウイング」

―新テクノロジー「アクティブウイング」については?
「アドレスして上から見た印象では、まったく出っ張りに気づかないほど自然です。空力コントロールを感じたかどうかは、ゴメンなさい…これだけ速い動きの中で、瞬時に何かが変わったかは感じられなかったです。もしかしたら、振っている間にコントロールされて安定していたのかもしれませんが…(苦笑)」

同社「スリクソン」と同じ互換性をもつ可変式弾道調整(カチャカチャ)機能付き

―カチャカチャ機能については?
「確かにシャフトを替えたり、ロフト角を調整できるメリットはありますが、それだけヘッドに重さがかかって振りにくさを感じる分、私はノーマルのほうが好きです。ただ、この『エックス』はスリーブの長さが短いことで、振ったときや見た目の印象に、重い感じが一切ありません。カチャカチャ機能に抵抗のあるHSが速くない人でも、問題なく扱えると思います

「打感も心地よく振りやすい 」と欠点のなさを強調する西川

―どのような人向き?
「パワーヒッターから非力な女性ゴルファーまで、幅広い層のゴルファーが使えそうです。カチャカチャ機能が付いているので、ロフト角を自分好みに調整できますし、シャフトの種類も自分のスイングに合わせられれば、どんなタイプにもフィットしてくれる。HSで言うと、上は45m/sくらいまで。下は限定できないほど、パワーに自信がなくても問題ないと思います」

4項目で4.0点が並ぶ結果に【総合評価4.1点】

【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:10.5度
・シャフト:Miyazaki AX-2(硬さSR)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

ダンロップ
発売日:2021/12/11 参考価格: 88,000円