オノフ ドライバー AKAを筒康博が試打「オノフの中で選べる」
グローブライド「オノフ ドライバー AKA」の評価は!?
振り抜きやすさ・やさしさだけではなく、飛距離アップに向けたテクノロジーにも注目が集まるグローブライド「オノフ ドライバー AKA」。フェース面の全てを芯とする“全芯ヘッド”と、「オノフ ドライバー KURO」で初採用されたクロスバランス・テクノロジーを搭載したNEWモデルを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。ご意見番クラブフィッター・筒康博の評価は!?
「飛距離満点◎ 常に満足のいく飛び 」
―率直な印象は?
「どんなタイプのゴルファーがどんな打点で当てても、常に満足のいく飛びが体感できると思います。最大飛距離で飛ばすというよりも、平均飛距離で飛びを実感できるという点で、【飛距離】採点を5点満点としました」
―常に満足のいく飛び…?
「はい。フェースの反発力でぶっ飛び性能があるというわけではなく、トウ・ヒール寄りに当たったときでも、芯に当たったときと同じレベルの初速が出せます。フェース面の広範囲で、非常に初速性能の高さを実感できる。ミスヒットしても左右に散らないということではなく、ミスヒットしても初速感が落ちないという点で、寛容性ではなく飛距離性能が高いモデルといえます」
―その半面、オートマチックすぎる?
「そうですね。オートマチックでやさしい実感がある分、ドローとフェードを打ち分ける操作性については、過去の『AKA』シリーズのDNAをしっかりと引き継いでいる気がします。ただ、同シリーズの2モデル前(『オノフ ドライバー 赤(2018年)』『オノフ ドライバー 赤(2020年)』)あたりから、『KURO』シリーズに近づきつつあり、今作は“KURO MAX”と呼べるほど、KURO要素を取り入れた印象を受けます」
―KURO要素とは具体的に?
「元々の『AKA』の特色であった、つかまりやすさ・やさしさを全面に押し出した性能ではなく、ニュートラルになったという表現が正しい気がします。クラブとしての個性を打ち出すことよりも、プレーヤーの打ちやすさを引き出す方向性。もしかしたら、以前よりもつかまりが悪くなったと感じるかもしれませんが、そこを新たに採用したクロスバランス・テクノロジーで調整し、つかまり具合を高めることができる。メリットに感じるターゲット層を固定するのではなく、幅を広げたモデルと認識するほうが的確でしょう」
―類似モデルは?
「今作が気になる人は、確実に『オノフ ドライバー KURO』と比較したくなると思います。そういう点では、他社で比較するものはないといえます。限りなく地クラブメーカーに近い立ち位置。グローブライドが並行して販売している『ロッディオ』の要素も入っていると思うので、強みの部分を集結させた、『オノフ』もオリジナリティあふれるこだわりのブランドに、段々なってきているように感じます」
―どのような人向き?
「他の人が持っているものとは違うものを使いたい、所有感とスペックにこだわるゴルファー向き。具体的には、40代以上でドライバーを買い換える頻度が比較的に早い方。自分仕様のドライバーを使っている方に試していただきたい。元来オノフファンでなくても、いま現在、地クラブを使っているゴルファーにも、試していただきたい一本です」
飛距離5点 & 寛容性4.5点【総合評価4.2点】
【飛距離】5.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.5
【操作性】3.5
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:SMOOTH KICK MP-522D(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ
■ 筒 康博(つつ・やすひろ) プロフィール
スイングとギアの両面から計測&解析を生かし、プロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイス。インドアゴルフ「ゴルフレンジKz亀戸店」のヘッドティーチャーを務める傍ら、様々なメディアにも出演中。大人のゴルフ選びフィッティングWEBマガジン「FITTING」編集長として自ら取材も行う。