ステルス グローレ プラス ドライバーを西川みさとが試打「カチャカチャ有無の影響なし」
テーラーメイド「ステルス グローレ プラス ドライバー」の評価は!?
“カーボンウッド”を日本人向けにアップデートさせたテーラーメイド「ステルス グローレ」シリーズ。2モデルあるドライバーの中で弾道調整機能、いわゆるカチャカチャ機能を付けたのが「ステルス グローレ プラス ドライバー」だ。気になるのは、振り心地の違いや、スリーブの有無で性能自体が変わるのかどうか。実際に「ステルス グローレ ドライバー」と比べながら、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「見た目も振り心地も一緒 純粋にカチャカチャのみプラス」
―率直な印象は?
「カチャカチャ機能が付いているとはいえ、スリーブのサイズが一般的なモデルより小さく、見た目にもスッキリしていて全く気になりません。アドレス時に気になるほどの存在感もなく、振り抜いたときの重さも影響していないので、『ステルス グローレ』との違いを感じませんでした」
―カチャカチャ以外の違いはなし?
「そうですね。スタンダード設定で構えると、『ステルス グローレ』よりややフラットのため(※58度に対してスタンダードポジション56度)、見え方の違いは多少感じられますが、大きな差ではないでしょう。もちろん、カチャカチャで調整すればライ角も直せますし(※アップライトポジション60度まで)、『ステルス グローレ』より用途の幅が広がることは間違いないと思います」
―性能はほとんど一緒?
「はい。ライ角が少しフラットになる分、試打して最初の1~2球は弾道が右に出てしまい、つかまり具合が弱いのかなと疑いましたが、慣れてくれば問題なし。スタンダード設定56度のままでも、ボールはしっかりつかまっていたので、本当にそこまでの違いはないと言えます」
―では購入するなら「―プラス」?
「シャフトをいろいろ試したい人もいるでしょうから、そのような人には『―プラス』を購入したほうが良いと思います。その日の調子や、回るコースによって替えたい人はお得なモデルだと思います。ただ、私のような一度決めた後はほとんどカチャカチャをしない人にとっては、潔く『ステルス グローレ』を購入し、多くのことを考えず、シンプルにゴルフに取り組めるメリットを感じる人もいるのではないでしょうか」
―他社モデルと比べて寛容性は?
「ミスヒットに強く、思い通りの球筋が出るので、とてもやさしさを感じられます。カーボンフェースのおかげかは分からないのですが、純正シャフトを含めたクラブ全体の扱いやすいさはとても満足いくレベル。以前『グローレ F ドライバー(2014年)』を使用していたため、慣れていることが影響しているかもしれませんが、コンセプトはそのまま維持されていて、『グローレ』シリーズの扱いやすさを再認識することができました」
―どのような人向き?
「純正シャフトだけではなく、他のシャフトでも『ステルス グローレ』の性能を試してみたい人向き。自分のスイングの傾向を把握し、ロフトやライ角を変えてみたい人。また、過去に同シリーズを使っていた人は、革新的なカーボンフェースの効果を感じたいという目的で、購入を決めて良いと思います。それだけ違和感なく扱える仕様に仕上がっています」
採点もほとんど変わらずオール4【総合評価4.0点】
【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:SPEEDER NX for TM(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ
■ 西川みさと プロフィール
1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保・古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。