クラブ試打 三者三様

The ATTAS V2を筒康博が試打「同シリーズのゼロ地点」

2023/05/04 07:00

新たなど真ん中調子モデル HS40m/s台のクラブフィッター評価は!?

USTマミヤの大人気シリーズ「ATTAS」より、14代目として登場した「The ATTAS V2」。金谷拓実稲見萌寧らが長年使用していた2018年発売の10代目「The ATTAS」を継承し、クセのないしなり感を踏襲しつつ、よりニュートラルな剛性分布に再設計した究極の中調子という。そんな同社が誇る“ど真ん中”モデルを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。ご意見番クラブフィッター・筒康博の評価は!?

「純正からの移行に最適! カスタムなのにニュートラル」

左右に散らばっているものの曲がり幅は小さく ミスヒットへの強さを証明

―率直な印象は?
「これまで同シリーズは、少しやんちゃなカラーリングで、はっきりした特性のモデルが多かったのですが、今回の『―V2』はやや落ち着いたトーンで、ニュートラルというところを全面に打ち出している印象です。事前に『ど真っすぐ』『ど真ん中』というキャッチコピーを目にしていたので、何が真ん中なんだろう? と考えて打っていましたが、あえてシリーズの真ん中=基準をつくったように感じます。コンセプト通り、同社は2023年の現時点での原点となるモデルを開発したかったのではないでしょうか」

TheATTASでも採用していた素材と新たに異なる種類を加えたダブル高弾性設計

―シリーズの基準…?
「はい。これまで突出した個性を持ったモデルを多く発売してきて、好き嫌いがはっきり分かれるシャフトを生み出してきました。今回の『―V2』、もしくは前身となる『The ATTAS』は、過去モデルを見つける上でも、他社モデルと比較する上でも、基準となるゼロ地点という発想で開発されたように感じます。フィッティングを行う際、まずはこの『―V2』を打ってみて、もう少し先を走らせたい、もう少し張りを持たせたいという声が出たときに、既存モデルに移行しやすい。そういう意味での“ど真ん中”が、このモデルの役割であるように感じます」

独特のグラフィックデザインが配されているものの色味はシンプル

―10代目「The ATTAS」とは何が違う?
「『The ATTAS』は、どちらかというと徹底的にクセのない、中間部分がしなやかに動く特性でした。『―V2』は、それよりもう少しイマドキの高慣性モーメントヘッドに合わせ、先端剛性を高めつつ、標準的なしなり量も得られるモデルに仕上がっています。中元部分のしなり量をより多く感じ、切り返しのタイミングでより広範囲に粘りを感じやすい。ブレずに飛ばせるヘッドの特性を、より引き立たせるために進化したモデルと言っても良いでしょう」

先端部に4軸カーボンシートと高弾性高強度の「トレカM40X」をダブルで採用

―良くも悪くもクセはない?
「そうですね。シンプルにクセがないという特性と、今までカスタムシャフトを一度も使ったことがないゴルファーでも扱いやすく、入門モデルとして適切なやさしさを持ち合わせています。カスタムシャフトと聞くと、なんとなく硬くて重くて難しいというイメージを抱く人は多いと思いますが、純正シャフトよりもう少しシッカリ感があり、タメがつくれて、しなり戻りも感じたいという要望に応えてくれる。“カスタム”と“ニュートラル”という相反した要素をけんかさせることなく、バランスよくまとめて仕上げたシャフトとなっています」

ニュートラルな特性はヘッドを選ばない?

―テーラーメイド「ステルス2 ドライバー」との組み合わせは?
「『ステルス2』のヘッドが、やや軽く感じられるほど、ヘッドの重さをほんの少しだけ消してくれる軽快感を持っています。クラブの総重量以上に、しなり量の割合が大きく働いているからかもしれません。高慣性モーメントの最新モデルとの組み合わせを考慮し、振り心地が軽快になるように設定されているので、今発売されているどのメーカーのヘッドを付けても違和感はないでしょう。個人的にはピン『G430 MAX ドライバー』、タイトリスト『TSR2 ドライバー』といった、高慣性モーメントの代表モデルとの組み合わせを試してみたいです」

「シャフト選びをする際の話題の中心=『ど真ん中』という意味では」と筒

―どのような人向き?
「既存の純正シャフトは、おおよそ50g台前後のものが多いですが、それよりもう少し軽いor重いもので合わせたいと、自分好みのスペックを構築したい人向き。40g、60g台といったニッチな要望に応えてくれて、しかも今話題のヘッドをカスタムしたいゴルファー。同シリーズを今まで使ってきた人だけではなく、全く使ってこなかった人でも、まずは基準となる“ど真ん中”を試してみてはいかがでしょうか」

西川とは逆の走り4.0:粘り4.5【総合評価4.4点】

【走り感】4.0
【粘り感】4.5
【寛容性】4.5
【操作性】4.0
【デザイン】5.0

・使用モデル:5(硬さS)
・使用ヘッド:テーラーメイド ステルス2 ドライバー(ロフト角10.5度)
・使用ボール:リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋

■ 筒 康博(つつ・やすひろ) プロフィール

スイングとギアの両面から計測&解析を生かし、プロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイス。「インドアゴルフレンジ Kz 亀戸店」のヘッドティーチャーを務める傍ら、様々なメディアにも出演中。大人のゴルフ選びフィッティングWEBマガジン「FITTING」編集長として自ら取材も行う。

UST マミヤ
どまっすぐ。ど真ん中調子。
発売日:2022/12/16 参考価格: 44,000円