スパイダー S パターを西川みさとが試打「10年前よりつかまる」
テーラーメイド「スパイダー S パター」の評価は!?
世界中のツアーで活躍してきた「スパイダー」シリーズの新モデルであるテーラーメイド「スパイダー S」。削り出しアルミボディが美しい形状を実現し、自然とフェースセンターにセットできるという。同シリーズ「スパイダーX」と比較しながら、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「味わったことのない打感」
―率直な印象は?
「ヘッド素材(6061アルミニウム/タングステンウエイトを各部分に配置)が、これまで味わったことのない素材でできているの?と疑ってしまうほど、不思議な印象をもちました。見た目のイメージでは重く見えるのですが、実際はものすごく軽く感じられました」
―打感が軽い?
「そうですね。少し物足りないような気はしましたが、嫌なやわらかさではなく、本当にヘッドが軽く動いてくれるという印象が強かったです。打感はやわらかいですが、やわらかすぎて打感がボヤけるという感じではありませんでした」
―同シリーズの「スパイダーX」と比べてどう?
「『スパイダーS』はマレット部分に大きな穴が空いていて、前側のフェース部分のみに集中できる印象ですが、『スパイダーX』は逆に真ん中が詰まっている感じで、小ぶりに見えました。真ん中の重さを意識できるというか。全体的な重さ、小ぶりなヘッド自体をブツけていくイメージで、集中できるように感じました」
―スパイダーシリーズは使ったことある?
「約10年前に、それこそ初代『ロッサ モンザ スパイダー』ですかね? 少しの間だけ使いました(笑)。当時のモデルと比べて、かなり進化している印象です。以前は直進性が強すぎて、あまりボールがつかまらない印象がありました。スライスラインをよく右に外していた記憶があります」
―つかまりが増した?
「以前の直進性一本という感じは一切ありませんでした。素材もそうですが、打感やフィーリングを反映している面が感じられます。私が使っていた初代スパイダーより、ボールをつかまえて動かせる時間が長くなっている感覚。ボールを逃がすというより、つかまりが良くなった気がして、とても打ちやすかったです」
―どのような人向き?
「大型ヘッドのパターの特徴ではありますが、インパクトを強く入れるという人より、両肩のストロークで打ちたい人向きと言えます。上級者の中にもストロークで打ちたい人は多いので、ターゲットのレベルは絞れないです。初級者から上級者まで幅広く使えるモデル。この形(スパイダーシリーズ)が好きな人には、誰にでも合うと思います」
進化した点を評価してオール4【総合評価4.0点】
【転がり】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0
・スパイダー S ネイビー シングルベンド /ロフト角:2.5度 ライ角:70度 シャフト:33インチ
・スパイダー X チョークホワイト/ホワイト シングルベンド /ロフト角:3度 ライ角:70度 シャフト:33インチ
・使用ボール:タイトリスト プロV1
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、石岡ゴルフ倶楽部
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