ボーケイ SM10 ウェッジを筒康博が試打「全ロフト同じ感覚で打てる」
ツアーNo.1ウェッジの10代目 ご意見番クラブフィッターの評価は!?
ボーケイ SM10 ウェッジをご意見番クラブフィッターが試打したら…【筒康博】
ツアープロから高い支持を得ているウェッジといえば、タイトリスト「ボーケイSM(スピンミルド)シリーズ」。10代目となる新モデル「SM10 ウェッジ」は歴代モデルの性能を継承しつつ、正確なショットを放つコントロール性とスピン性能をさらにブラッシュアップしたと評判だ。前作「SM9」と比べながら、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。ご意見番クラブフィッター・筒康博の評価は!?
「緻密に考え抜かれた形状 完成されたSM8からさらなる高みへ」
―率直な印象は?
「世界のトップゴルファーが使っているモデルですので、今さら私が良し悪しを決める立場ではないことは百も承知の上で、改めて打ちやすいなーというのが正直な感想です。ロフト角48~56度のモデルを、グリーン周りとバンカーで打ちましたが、それぞれロフトなりの構えやすさで自然にボール位置が決まる。勝手にアドレスが揃うというか、番手に適したアドレスがシンプルに決めやすい。重心位置、顔立ち、全てにおいて緻密に考え抜かれた形状に施されているのだと思います」
―前作「SM9」と比べると?
「『SM10』のほうが打音が落ち着いていて、打感のイメージと常に一致している印象を受けました。『9』も音色が高いわけではないのですが、当たり所によってはカチッという短く高い音がして、イメージと違うときがある。その点『10』は高すぎず低すぎず、ウェッジで最も求められたオーソドックスな音色をベーシックに、うまく打てたときはうまく打てた実感が湧き、ミスヒットしたときは自分が悪かったことを把握できるフィーリングに仕上がっています。すごくシンプルで分かりやすくなった分、使い続ければ、きっとショートゲームが上達するだろうなと想像できました」
―ロフトなり…(?)グラインドも含め、同シリーズはスペックが豊富すぎて悩む人も多いような?
「確かに種類は多いので、最適なロフトとバウンス、グラインドを選ぶことは容易ではないでしょう。ツアープロでさえフィッターと二人三脚で選んでいるのですから、パーオンしない回数が多いアマチュアゴルファーにはウェッジの充実度は必要不可欠。時間もお金もかかるフィッテイングは面倒ではありますが、専門のフィッターさんにお願いするほうが最初から適正を選べ、買い替える心配もなくスコアアップには近道といえます」
一歴代モデルも含め、どのようなポイントで選ぶべき?
「正直シリーズとしての完成度は、『SM8』で極まったと感じていました。毎年毎年リニューアルを続けていれば、これ以上は…という域に達するのは自然のこと。ただアプローチの打ち方も、上から打ち込む昔のタイプから、レベル(平ら)にロフト通りに打つタイプへ移行しているトレンド、またアイアンのロフト角が立ってきた変化から、ウェッジにも求めるものが少しずつ変わっています。そういう点では、小まめに最新モデルに買い替える必要はあると思います」
一「SM8」以降どんな進化をしている?
「具体的にいうと、『SM10』はどんなロフト角で、どんなシチュエーションで打ったとしても、打感と球持ちの時間が変わりません。おそらく重心位置を緻密に設計し、ロボット試打では分からないくらい微小な単位で調整していると想像します。人間の感性だからこそ分かる繊細な統一感は、特に高性能なツアーボールを使う人ほど実感できる。最新ボールと合わせて使うほど、『10』の良さが感じられる。全てにおいて最新性能にこだわる人には今作を選ぶべきでしょう。逆にボールの種類にこだわらないエンジョイゴルファーには1~2モデル前で十分。ゴルファーの趣味嗜好、価格の違いもあるため、それぞれの考え方に合ったモデルを選ぶべきだと考えます」
―どのような人向き?
「タイトリストであれば『プロV1』シリーズを使っている人、ウレタンカバーのツアー系ボールを使っている人向き。それだけボールも最新モデルを使っている人にとっては、ウェッジも最新にこだわるべきでしょう。きちんとツアーボールを使い、自分なりのスコアを目指す上達志向を持ったゴルファーなら、現在の腕前レベルは関係ないと思います。ボールもウェッジも最低1~2年間は使い続けることを前提に、購入を検討してみてはいかがでしょうか」
バンカーは5点満点◎を含む全項目4.5以上 【総合評価4.6点】
【スピン性能】4.5
【打 感】4.5
【抜け感】4.5
【バンカー対応力】5.0
【構えやすさ】4.5
・ロフト角/バウンス角/グラインド:48度/10度/F、52度/8度/F、56度/12度/D、58度/14度/K
・使用シャフト:ダイナミックゴールド(硬さS200)
・使用ボール:リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋
筒 康博(つつ・やすひろ) プロフィール
スイングとギアの両面から計測&解析を生かし、プロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイス。「インドアゴルフレンジ Kz 亀戸店」のヘッドティーチャーを務める傍ら、様々なメディアにも出演中。大人のゴルフ選びフィッティングWEBマガジン「FITTING」編集長として自ら取材も行う。
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