テーラー契約“3姉妹” 永峰、山内、清本は「Qi10」のどれ?最速レビュー
テーラーメイドの新しいドライバー「Qi10」は、シリーズで最もやさしい「Qi10 MAX(以下MAX)」、操作性重視の「Qi10(以下スタンダード)」、低スピンモデルの「Qi10 LS(以下LS)」の3機種。
MAXの「慣性モーメント1万超え」が話題を呼んでいる中、一般男性とヘッドスピードの近い女子プロたちがどのヘッドをチョイスするのかは気になるところだ。昨年末すでにテストをしていたテーラーメイド契約プロの山内日菜子、永峰咲希、清本美波を直撃。果たして3人はどのヘッドに食指が動いた?
山内日菜子は「MAX」に気持ちが傾く
昨シーズンは「ステルス2」のスタンダードモデルを使用し、3月に初優勝を果たした山内日菜子は「LS」以外の2機種を試打。「スタンダードは見た目がステルス2と似ていたのですんなり打てました。MAXはヘッドがめちゃめちゃ大きくて最初は違和感がありましたが、打てば打つほど助けてくれる」と第一印象を語った。
「ちょっとしたミスをカバーしてくれるのはこっち(MAX)ですね。本当にどっちもいいんですけど、18ホールを3日間、4日間続けるとなるとトータルでMAXの方が、安心感はあります」と年末時点ではMAXに気持ちが傾いていた。
ドローヒッターの山内は、これまでのヘッドで右に抜ける球が度々出ていたというが…。「今日コースで何球かトウ側に当たって、『あ!右に出たな』って思った球が、ちゃんとフェアウェイの真ん中に戻ってきていました」と、いわゆる“10K”の慣性モーメントの恩恵もしっかり感じた様子だった。
永峰咲希は開幕までじっくり吟味
「ステルス2の赤も斬新でしたけど、黒と青っていうのもいいですね」と新しいヘッドのカラーリングが気に入った様子の永峰。「構えやすいですし、この白い線(フェース上部に入るアライメントのライン)が入ることによって、すごく真っすぐに見えます」とそのデザインによる構えやすさも好印象だ。
山内同様に昨シーズンは「ステルス2」のスタンダードモデルを使用。今作ではスタンダードとMAXで迷っているようだったが、「芯も広くて球も高く出るし、今のところMAXの感触がすごくいい。ヘッドが大きい割には座りもいい感じがします」とMAXが一歩リード。
慣性モーメントの恩恵については、「めちゃくちゃ感じます。芯を外した時の当たり負けというか、グラつきがない。かといって飛ばなくなっている印象もないですし、初速はちゃんと出ている」と、今までにない手応えを感じている。
「この2日間打ち比べた感じでは、こっち(MAX)の方が簡単で易しいなと思いましたが、 暖かくなって体も動くようになってきた時に物足りなくなってあっち(スタンダード)がいいってなるかも。もうちょっと(開幕が)近づいてみないとまだ分からないですね。他のクラブとのバランスも見ながら選びます」とシーズン開幕までじっくり吟味する。
清本美波は「LS」一択か
2023年のプロテストを1位で通過した清本美波のお気に入りはLSだ。「小ぶりのヘッドで操作性が高いのが好き」という18歳は、「持ち球はドローですが、元々スピンが多いほうなので、低スピン設計のLSがちょうどいいです。他のモデルはちょっとつかまりすぎる」と説明する。
元々清本はアスリート系のヘッドが好みで、昨年まで「ステルス2 プラス」のロフト9度を使用していた。「ステルス2よりもこっち(LS)の方がいいです。打感がめっちゃ好きで、音が少し高くてやわらかい感じがします」と言い、今作ではロフト10.5度がマッチしている様子だった。