知る人ぞ知るスパインレスシャフト「TPT」 新作パター用モデルの性能は?/'26 PGA SHOWで見つけた“なんじゃこりゃ”その1
海を越え、アメリカ大陸を横断し、ことしもはるばるやってきました「PGAショー」。ゴルフビジネス界にとって一年で最も大きなイベントに潜入し、最新アイテムや変わり種ギアの情報を、現地オーランドからいち早くお届けする。
最初に紹介するギアは、スイス発のカーボンシャフト「TPT」(THIN PLY TECHNOLOGY)だ。名前を聞いてピンと来た方は、だいぶギア通だろう。黒ベースに黄色い三角のロゴが入ったデザインがお馴染みで、プロの間でも使用選手がじわじわと増えている。過去にはブライソン・デシャンボーやジェイソン・デイ(オーストラリア)、ジャスティン・ローズ(イングランド)、ルーカス・グローバーらが使っていた(もしくは使っている)シャフトだ。
会場ゲートの外でとにかく目立っていたブース(なぜ外に出していたのかは不明)では、新製品「TPT PULSE」というパター用のカーボンシャフトを大々的に展示していた。ウッド用シャフトと同様にすべて機械で製造されており、手作業によって生まれるスパイン(鉄芯にカーボンシートを巻き付けていく過程で、部分的に厚く重なる箇所のこと)がない代物。ねじれの不安定要素を極限までゼロに抑えて、シャフトの挙動を安定させるという。
「TPT」の名に三角模様が入ったデザインを見て思い出した。L.A.B.GOLF(ラブゴルフ)のパターに挿さるシャフトはTPTのシャフトではないか。昨年「全米オープン」で優勝したJ.J.スポーンもこのシャフトを使っていた。彼らのテクノロジーは、すでにトップレベルの選手により実証されていたのだ。
今回はそのシャフトが、一般ユーザー用に展開されるということ。硬さ違いの3種類があり、それぞれ50bpm、60bpm、70bpm(50がいちばん軟らかい)の表記があった。 「bpm」とはまるで心拍数のようだが、PULSE(脈)のネーミングといい、ストローク中のテンポを意識してのモノだろうか。それぞれどんな人に合うのかをブースにいたスタッフに聞くと、「3種類を打ち比べて、いちばんフィーリングがいいものを選んでください」との返答だった。実際に打ち比べてみたら、いちばん良かったのは中間の60bpm。インパクトが最も安定しているように感じた。
続けて「芯を外して打ってみてください」と言われ、試しにトウ側やヒール側などで打ってみたところ、確かにねじれが非常に少ないように感じた。プロはこのあたりの差をもっと敏感に感じるんだろうなと、しみじみ思った。
最近はパターにもカーボンシャフトの波が来ているように感じるが、「TPT PULSE」はそのパターシャフト戦線の主役級になりそうな予感。彼らのブースは一日を通して大いににぎわっていた。日本での発売など詳細は不明だが、気になる方はチェックしておいてほしい。(フロリダ州オーランド/服部謙二郎)