ダンロップスポーツ/最低賞金総額で試合を開催し、男子ツアー数減少に歯止めを『ゴルフ業界トップに聞く2014年の展望』
GDO「男子レギュラーツアー “ダンロップ・スリクソン福島オープン”の開催を発表されましたが」
水野「男子ツアー数の減少に歯止めをかけて、ゴルフの活性化につなげたいと考えています。男子ツアーが開催されていない地域の方々にプレーを間近で見ていただき、ゴルフの素晴らしさを知ってほしいと願っています」
GDO「業界のトップとして、活性化を具体化する責任を感じていますか」
水野「弊社会長の馬場がゴルフ用品協会の会長ですので、何年も前から様々な活動をしており、一定の効果もでています。ただし、試合数の減少においては、いま、アクションをおこすことが必要不可欠です。今までは、1試合開催するごとに、スポンサーは数億円の赤字を負担していました。今回は最低の賞金総額に加えて、総事業費用のスリム化をはかっており、少しでもプラスになるようなスキームができれば、今後同様のトーナメントが各地で開催されるようになります。多額の資金をかけられるスポンサーだけが開催できる現状のスキームでは、継続することが困難です」
GDO「活性化について今後の活動は」
水野「“+G(プラス!ゴルフ)プロジェクト”についても、知っている人はわずかにとどまっており、認知拡大への努力が必要です。新しい試みを数多く実施したいですし、現状で発表している以外に5つ、6つと考えていることがあります」
GDO「活性化を目的としたルールの簡素化や、用具の開発についてはどう思いますか」
水野「ルールや用具の問題もあるとは思いますが、そもそもゴルフをするにあたり、練習場やゴルフ場がアメリカのように身近ではなく、費用が高いことが需要減少の主な理由です。初心者や年配の方などには、必ずしも18ホールのプレーが必要ではなく、9ホール、場合によっては3ホールでも気軽にプレーできるコースが必要です。1日かけないとゴルフが出来ない状況では活性化は難しいので、弊社のゴルフコースでは画期的な活用方法を検討している最中です」
GDO「ゴルフファンへのメッセージをお願いします」
水野「石川選手、松山選手など海外で活躍している選手の情報を、いち早く日本のゴルファーに情報を提供することが、活性化につながります。現代はデジタルの技術が発達しているので、世界中の情報をリアルに受け取ることができます。日本から遠く離れた場所で戦っている選手を一緒に応援できるような楽しみ方を提案したいと思っています」
(GDO編集長/向井康子)